/目薬・点眼薬

異なる2つの目薬、どう使う?

異なる目薬を2種類さすときには、どっちを先にさせばいいのでしょうか?わかりますか?そんな素朴な疑問にお答えします。もちろん目薬の使い方の基本的な情報もご紹介しています!

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

2種類の違った目薬を使うには?

目薬
目薬の使用期限は開封してから1ヶ月を目安に!
Q:そろそろ花粉症が気になる季節になってきました。おそらく2月くらいから、花粉症の目薬を使うつもりです。

しかし、今、充血や疲れ目に効く目薬を毎日さしています。これから異なる目薬を2種類使うことになりそうですが、何か注意点などありますか?

A:お答えしますね。ポイントは、原則的に一番効いて欲しい目薬を一番最後に使うことです。まず、1つの目薬をさして、その後3分~5分ぐらい空けて2つめの目薬をさしましょう。

ただ、医師からの指示がある場合は医師の指示に従ってくださいね。

目薬の正しい使い方

目薬をさすときには、まず、手をきれいにしましょう。目を触る際にバイ菌が入って炎症を起こすことがあります。

(順序)
・目薬のふたを取り、容器を聞き手で持ちます。

・上を向いてもう一方の手で、下のまぶたを下に押し下げ液を入れるスペースを作ります(あかんべーのようにします)。上下のまぶたを押し開くようにする方もいますが、それでもかまいません。

・そのスペースに目薬を1滴さします。溢れた液は、清潔なハンカチやティッシュで拭き取りましょう。

・目を閉じて3~5分程ゆっくりします。これは、目薬の成分を吸収させるためです。時間が取れない場合は1分程度でも構いませんが、なるべく3分くらいはとりましょう。

・さらに一番効いて欲しい目薬を同じようにさします。また、同様に目を閉じて3~5分間ゆっくりします。懸濁(けんだく)型の目薬(濁っていて振って使う目薬)は、吸収が遅いので、原則的に一番最後に使いましょう。

なぜ効いて欲しい目薬は最後なの?

1つ目の目薬をさした後、3~5分置くことで、1つ目の目薬の効果を吸収させます。そこで2つ目の目薬をさすと、1つ目の目薬が洗い出されてしまうことがあります。

とはいえ、2つ目の目薬は、次の目薬をさす時間までは成分が少し薄まるにせよ、目の中に一番残ることになります。そのため、一番効いて欲しい目薬を最後にさすことがいいのです。

よって今回の質問は、どちらを優先したいかで、順番を考えればいいわけです。

注意することは?

・さす時に目薬容器の先端が目に触れないようにしましょう。目に容器が触れてしまうと容器の中に雑菌などが入ることがあり、目薬がすぐ悪くなってしまうことがあります。

・他の人の目薬を借りたり、貸したりするのはやめましょう。もし感染症がある場合など、感染することもあります。また、処方された薬の場合は、その人の症状に合った薬ですので、貸し借りは絶対にしないでください。

・目薬の使用期限は、目安として開封してから1ヶ月です。ただし、防腐剤の入っていない目薬は、1週間程度などと目薬によっても異なりますので、薬剤師に相談するか使用上の注意を確認してください。

・目薬をさす回数を守りましょう。医師の指示や使用上の注意を読んで正しく使うようにしましょう。

・目薬は、涼しいところで保管して直射日光や高温になる所に置かないようにしましょう。成分が変化してしまうことがあります。なお、一部の目薬(緑内障の薬など)には、冷蔵庫の保存が必要な薬もあります。保存の注意事項を確認してください。


目薬は、すぐに薬局でも手に入りますし使いやすい薬です。しかし、大切な目を守るためにも正しく使ってくださいね。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。
【関連記事】
目の健康>オールアバウトサイト

【参考リンク先】
目薬の正しい使い方>目の常識>若葉眼科病院

目薬の使い方(子供向け)>都立清瀬小児病院

ひとみ学園>参天製薬
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます