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向精神薬・リタリンの副作用と注意点(2ページ目)

うつ病やナルコレプシーという睡眠障害に使われているリタリンの乱用が問題になっています。今回は、このリタリンについてご紹介します。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

リタリンの副作用・注意点

リタリンの副作用は、不眠、高血圧、動悸(脈拍数増加)、頭痛、食欲減退、嘔吐、のどの渇き、などがあります。
リタリンは、アンフェタミン類と効果が似ているだけではなく、乱用によっては副作用も同じように発現することがあります。

リタリンの過剰服用により、吐き気や振るえ、痙攣などもありますし、多幸感、錯乱、妄想などみられます。また、顔が赤くなったり、頭痛や発熱、血圧が高くなったり脈が速くなるといった症状も見られることがあります。人によっては、自己損傷なども起こることがあります。(リタリンの中枢神経系、交感神経興奮作用に起因する症状です)。

万一、過剰に服用した場合は、胃を洗浄したりリタリンの効果を弱める薬の投与が必要になります。服用により、異常が見られる場合は、直ぐに医療機関を受診してください。

また、リタリンは耐性のある薬ですので、長期間飲んでいると効果が少なくなる場合があります。そのため、同じ効果を得るためには使用量が増えてしまうことがあります。なお、添付文書に記載されているナルコレプシーへの最大使用量は、1日6錠まで(1錠中塩酸メチルフェニデート10mg含有、一日最大量60mg)とされています。

さらに、薬の量や、飲んでいる期間、患者さんの体調によっても異なりますが、薬の服用を中止することによって離脱症状と呼ばれる禁断症状のような症状が出る場合もあります。

医師によっても判断が異なると思いますが、耐性があること離脱症状も懸念される薬だということは、知っておいた方がいいと思います。


*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の薬局での会話をもとに構成したものです。相談が必要な方は、医師や薬剤師に実際にお聞きください。

【参考リンク先】
http://www.novartis.co.jp/product/rit/pi/pi_rit02.html>リタリン添付文書>ノバルティスファーマ
リタリン乱用>赤木高原ホスピタルホームページ
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