その他の心の病気

更新日:2004年02月23日

窃盗癖(クレプトマニア)…病的な万引き常習とは

心の病気的な万引き常習は、クレプトマニアと呼ばれ、盗みたいという衝動が抑えられずに、万引きしてしまい、盗みの目的は、品物ではなく、盗むという行為そのものです。

心の病気的万引き常習—クレプトマニア

数年前に、ハリウッドの有名女優がビバリーヒルズの店で万引きして逮捕といった事がありましたが、万引きして、つかまったところ、「まさかこんな人が万引きするなんて……」というケースがありますね。お金に困っているわけでもなさそうなのに、「どうして??」と思わずにはいられません。

心の病気的、万引き常習は、クレプトマニアと呼ばれ、金銭的に困っている訳でもなく、別に、欲しくもない物を、盗まなくては、いられない衝動の為に、盗んでしまいます。

※クレプトマニア:ギリシャ語のクレプト(盗み)、マニア(心の異常)を組み合わせた造語で19世紀に作られました。

クレプトマニアの特徴

盗む前には緊張が高まり、落ち着かなくなりますが、盗みを行うと、快感が生じ、緊張から開放されます。しかし、快感は長くは続かず、すぐ後悔し、罪の意識に悩まされたりします。

クレプトマニアは、女性に多く、他の心の病気の合併(うつ病、過食症など)が多く見られます。頻度は、万引き全体の5%以下と言われてます。

典型的なクレプトマニアの例

ある女性がお店に入ったところ、置いてあるブラウスをみて、急に、落ち着かず、いてもたってもいられなくなりました。そのブラウスは、彼女の好きな色でも、趣味でもなく、なおかつ、サイズもあいません。しかし、衝動的に欲しさのあまり、買い物袋にいれて盗みを働いてしまいました。

盗みを終えると、彼女はすっきりした様子で、そのまま、出口へと向かい、店を出ると、ゴミ箱に盗んだものをポイと捨てて行ってしまいました。


クレプトマニアの治療法

クレプトマニアは、稀な疾患ですが、治癒は可能です。

治療としては、行動療法や、盗みの衝動を抑える目的でSSRIと呼ばれる薬物の投与などが行われています。

行動療法では、盗もうと思うと、痛みや吐き気といった不快な感覚が呼び起こされるように、本人を訓練し、いざ、お店で、物を取りたい衝動が起きても、これらの不快な感覚が呼び覚まされて、盗みを思いとどめようとします。

思い当たる節のある方は、一人で思い悩まずに精神病院に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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中嶋 泰憲

慶応大学医学部卒業後、カリフォルニア大学バークレー校などに留学。留学先でのカルチャーショックから、自…

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