自律神経失調症/自律神経失調症・OD・本態性振戦

よく聞く「自律神経失調症」って何?(3ページ目)

私達の基礎的な生命活動を支えている「自律神経」。自律神経に不調が生じると、体に様々な不調が出やすくなると同時に、心の病気のリスクも高くなります。役割と症状について、ご紹介しましょう。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

自律神経の多彩な症状…自律神経失調症

自律神経のバランスが崩れる事自体は日常よくある事です。

例えば、仕事の緊張感を帰宅後も引きずっている時、さあ寝ようと思っても、心はそわそわしていて、なかなか寝付けない……。これは仕事の緊張から活性した交感神経が依然活発で、体に休めのシグナルを送る副交感神経になかなか切り替わらないためです。

また、朝、起きた時に副交感神経が活発で、体にブレーキがかかったままの日があるかもしれません。冴えない気分でふらふら駅まで歩いている時は、交感神経のエンジンがかかっていません。こうした自律神経のバランスの崩れが慢性的になってしまった状態が自律神経失調症で、以下のような多彩な症状が出現してきます。

  • 動悸
  • 便秘や下痢
  • 発汗
  • 頭痛
  • めまい、立ちくらみ
  • 顔面の火照り
  • 性生活の不調
  • 生理不順
  • 微熱
  • 口の渇き


  • 体の症状ばかりでなく、イライラ、体のだるさ、すっきりしない気分など、精神面の症状も現われます。自律神経のバランスが乱れる原因としては感染症、内分泌疾患など体の病気がありますが、ストレス、疲労、睡眠不足といった生活面が大きな原因です。

    特に、慢性的にストレスが生じる環境では自律神経に不調が生じやすいばかりか、うつ病、不安障害など心の病気のリスクも高くなります。また、うつ病では仮面うつ病と呼ばれるように、気分の落ち込みがはっきりせず、自律神経の症状が主体の場合もあるのです。

    もしも上記に挙げたような不定愁訴が続いているなら、ぜひ、精神科、神経科、心療内科での相談も考慮して見ましょう。


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