介護用品/介護ベッド・床ずれ防止用具

レンタルもできる介護ベッドの選び方…まずは電動ベッドの「モーター数」から選択を

【介護アドバイザーが解説】介護ベッドとして最も代表的なのは電動ベッドです。モーター数による違い、選び方のポイント、マットレスやキャスターなどの付属品について、わかりやすく解説します。

横井 孝治

執筆者:横井 孝治

介護・販促プロモーションガイド

介護用電動ベッドのレンタル・購入時は、まずはモーター数をチェック

介護ベッド・電動ベッド

レンタルすることもできる介護ベッド。選び方のポイントは?

 

介護ベッド(電動ベッド)は、「1モーター」から「3モーター」まで、大きく3つのランクに分かれます。モーターの数が多いほど稼働する部分が多くなり、要介護度の高い方でもラクに姿勢を変えることができます。

まず最初にモーターの数を選びましょう。要介護度の高い方は、2モーターや3モーターなどの高機能なものを選ぶことをオススメします。電動ベッドは、寝室に一度設置すると何回も出し入れするのが大変なので、先々に備えて高機能のものを選んでおくというのも一つの考え方です。

稼働する部分は、それぞれ次の部分です。

■1モーター(高さ調整型)の介護用電動ベッド

1モーター(高さ調整型)(画像をクリックすると拡大します)

1モーター(高さ調整型)(画像をクリックすると拡大します)

1モーター(高さ調整型)は、ベッドの寝る部分全体が上下します。

立ち上がりやすい高さに調節すれば、少ない負担で立ち上がることが可能です。また、車いすなどの移乗先に合わせて高さを調節できるため、移乗動作がしやすいのも特長。介助を行う際にベッドの高さを調整することで、介護者の腰の負担を軽減することもできます。

あまり細かい調整ができないため、床ずれなどの心配がある方には不向きで、比較的介護度の軽い方に向いています。
 

■1モーター(背ひざ上げ型)の介護用電動ベッド

1モーター(背ひざ上げ型)(画像をクリックすると拡大します)

1モーター(背ひざ上げ型)(画像をクリックすると拡大します)

1モーター(背ひざ上げ型)は、背中の部分、ひざの部分が動きます。背中の部分は独立して動きますが、ひざの部分は背中の部分と同時にしか動きません。

少ない負担で起き上がることができ、ベッド上で本を読んだりテレビを見たりするときにも疲れにくいのが特長。また食事の際にも上体を起こすことができるため、のどに詰まりにくいというメリットもあります。要介護者の起き上がり介助の際、介護者も腕力を使う必要がないので負担が軽減します。

あまり細かい調整ができないため、床ずれなどの心配がある方には不向きで、比較的介護度の軽い方に向いています。
 

■2モーターの介護用電動ベッド

2モーター(画像をクリックすると拡大します)

2モーター(画像をクリックすると拡大します)

2モーターは1モーターの高さ調整型と背ひざ上げ型の機能を合わせたもので、背中の部分、ひざの部分、寝る部分全体が動きます。背中の部分は独立して動きますが、ひざの部分は背中の部分と同時にしか動きません。

1モーターと同様、あまり細かい調整ができないため、床ずれなどの心配がある方には不向きで、比較的介護度の軽い方に向いています。

 

■3モーターの介護用電動ベッド

3モーター(画像をクリックすると拡大します)

3モーター(画像をクリックすると拡大します)

3モーターは背中の部分とひざの部分が別々に動き、寝る部分全体も上下します。なかには左右別々に足を上げる機能を持ったものも。

体位変換などの介助を行う際に介護者への負担が少ないことや、細かい調整ができるため床ずれ予防に有効なことなどから、長い時間ベッドで過ごす方、寝たきりの方に向いています。

 

 

最近では、頭部分や脚部分だけを独立して昇降させることのできる4モーターベッドも発売されています。介護される人が自分でほとんど体を動かせない場合は、4モーターなどの高機能ベッドを検討することも有効です。
 

介護ベッドのサイズの選び方

モーターの数を選んだら次はベッドのサイズを決めます。サイズが大きい方が寝返りをうつときなどに便利ですが、部屋に収まらなければ意味がなく、あまりに幅が広いと介護するときに奥の方に手が届きにくく、使い勝手が悪くなってしまいます。部屋の大きさや要介護者の体格などに合ったサイズのベッドを選びましょう。

代表的なベッドのサイズと、それぞれのポイントは次の図の通り。
 
体格や部屋の大きさなどに合ったベッドを選びましょう(画像をクリックすると拡大します)

体格や部屋の大きさなどに合ったベッドを選びましょう(画像をクリックすると拡大します)

 

介護ベッドが決まったら、マットレスやキャスターなどの付属品を選ぶ

ベッドのサイズを決めたら、最後は付属品選びです。どんな付属品があるのかと、それぞれのポイントは次の図の通りです。
 

マットレス、サイドレール、テーブル、その他の順番に必要なものを選びましょう

マットレス、サイドレール、テーブル、その他の順番に必要なものを選びましょう(画像をクリックすると拡大します)


マットレスはほとんどの場合に必須アイテムですが、要介護度の軽い場合は普通の敷き布団をそのまま使う場合も。サイドレールは転落を防止することが最大の目的ですが、手すりとしても使える多機能タイプも発売されています。1日の大半をベッド過ごす方の場合は、テーブルがあると食事や薬の服用などの際に便利。キャスターや点滴掛けなどは必要に応じて選びましょう。

床ずれ防止用具の選び方については「床ずれ防止用具の選び方」をご覧ください。
 

介護保険を使えば、1割負担でレンタルすることも可能

介護ベッドは、介護保険の「福祉用具貸与」の対象となっています。要介護2以上の方は1割負担でレンタルできるので、担当のケアマネジャーに相談しましょう。

【編集部おすすめの購入サイト】
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