子供の病気/水疱瘡(みずぼうそう)

水疱瘡(みずぼうそう)の治療・予防(予防接種など)

感染力の高い水疱瘡。免疫不全などを持っている人には命にかかわることもある病気です。正しい治療法と、予防接種を始めとする効果的な予防法について解説します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

ワクチン

1歳から3歳までにワクチンは受けておきたいものです

水疱瘡(水ぼうそう)の治療法

感染しやすい水疱瘡。ウイルスの力と痒みを抑えることで、発病期間を縮めることができます

感染しやすい水疱瘡。ウイルスの力と痒みを抑えることで、発病期間を縮めることができます

治療は、病院で処方される「亜鉛華軟膏(あえんかなんこう)」という薬で皮膚を掻かないよう保護し、痒みに対しては痒み止めの効果がある「抗ヒスタミン薬」を服用して対処します。

水疱瘡の特効薬は、ウイルスが増えるのを防ぐ抗ウイルス薬、アシクロビル(ゾビラックス)、バラシクロビル(バルトレックス)など。いずれも市販薬ではなく医師の判断によって処方される薬ですが、発熱期間を短くしたり、発疹の広がりを抑えたりと、高い効果が期待できます。効果があるのは発症初期からの内服なので、発症から2日以内には飲み始めた方がいいでしょう。


脳症を起こす恐れがあるアスピリンという薬は要注意!

大人用の風邪薬、痛み止めに入っているアスピリンなどのサリチル酸を水疱瘡の時に飲むと、ライ症候群という急性脳症を起こす事があり大変危険です。子どもに発熱があるからと、大人用の風邪薬を飲ませたりしている人は特に注意。その前から服薬している人も、水疱瘡の疑いを感じたら直ちにやめるようにしましょう。


水疱瘡の予防法・予防接種

水疱瘡の予防法は、水疱瘡を発症している人と接触しないのが一番。しかし幼稚園・小学校など、集団生活の中では現実的に難しいでしょう。そんな場合に効果があるのがワクチン。日本で開発された「水痘生ワクチン」というワクチンは、100人中90人以上の人に有効で、水疱瘡に対する抗体をしっかり作ってくれます。人の細胞を使って作られているワクチンなので比較的安全で、生後12ヶ月以上から接種可能なのも大きな特徴。

水疱瘡ワクチンは生後12カ月から36カ月の子どもに定期接種となっています。間隔を3か月以上あけて、2回接種になっております。
定期接種では、対象年齢を外れると、自費になってしまいますので、摂取対象年齢には注意しておきたいものです。

発熱やアレルギーなどの副作用も少ないのですが、自己負担の場合は6000~8000円程度かかります。値段がやや高いのですが、できれば接種しておくことをオススメします。


感染症に弱い「免疫不全」がある場合は要注意

免疫系がうまく働かず、外部からの感染を防ぐことができない「免疫不全」がある状態で水疱瘡にかかると、脳炎になったり肝臓や腎臓が働かなったりと重症化し、命に関わることも。免疫不全の状態になるのは、大人でも抗がん剤や免疫抑制剤を使用している場合、普段から水疱瘡にかからないようにしないといけません。予防的に、接触してから72時間以内に水痘の抗体を多く含むγグロブリン製剤を注射するなど、確実な予防が必要です。

新生児も免疫が弱いので、水疱瘡は非常に危険。兄弟など家族に水疱瘡の疑いがある症状が見られたときには、せめて部屋を別にして絶対に接触しないようにするなど、できる限りの対策を行いましょう。ただし、母親が妊娠前に水疱瘡に罹っていれば、水疱瘡のウイルスに対する抗体があって、その抗体が赤ちゃんに移行しますので安心です。

以前勤務していた大学病院では、白血病の治療中の子どもや、集中治療室であるNICUの新生児は絶対に水疱瘡にかからないよう、外部との面会自体を制限していました。 必要に応じて、徹底した予防を行ってください。


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