関節リウマチ

更新日:2009年04月21日

関節リウマチの治療法

関節リウマチの治療法について説明します。炎症を抑える治療が中心となりますが、時に手術が必要なこともあります。関節が壊れる前に、適切な治療を行っていきましょう。

関節リウマチの治療

関節リウマチの予防法は、残念ながら現時点では確立されていません。自分の関節を攻撃する自己抗体がなぜ作られてしまうのかが、解明されていないのです。原因を踏まえた上での治療法が作れませんので、治療の中心は免疫を抑える様々な薬を使い、自分を攻撃する免疫の働きを抑えていくことになります。その点では、膠原病の治療法と同じです(膠原病の診断と治療)。以下で、使用する薬の種類を詳しく見ていきましょう。

■白血球に攻撃された部分の炎症を抑える薬
痛み止めの薬である非ステロイド系抗炎症薬を使用します。

名称:アスピリン(バッファリン)、イブプロフェン(ブルフェン)など

副作用:肝障害、腎障害、胃十二指腸潰瘍など

非ステロイド系抗炎症薬で効果がなければ、ステロイドを使用することになります。ステロイドは強力に炎症を抑える薬です。ステロイドは、長期に使用する場合と、パルス療法といって短期に大量に使用する場合があります。(参考「ステロイド」)

■免疫に関わる白血球を抑えたり、増えないようにする薬
抗ガン剤にも使われる薬で、白血球が増えるのを抑える薬でもあります。

名称:MTX(リウマトレックス)、サラゾピリン(アザルフィジンEN)、金製剤(シオゾール 筋肉注射 オーラノフィン 内服)、アザチオプリン(イムラン)、D-ペニシラミン(メタルカプターゼ)、ブシラミン(リマチル)

副作用:肺、腎臓、肝臓、骨髄などへの影響があります

■自分を攻撃する免疫を抑制する薬
免疫抑制剤で、主に、免疫に重要な働きをするリンパ球を抑制します。免疫抑制薬(免疫調整薬(めんえきちょうせいやく))と言われています。リンパ球は、体の中でウイルスなどの感染への防御してくれますが、一旦免疫がおかしくなり、自己を攻撃すると、炎症を引き起こします。炎症の原因であるリンパ球を抑制する薬です。

名称:シクロスポリン(サンディミュン・ネオーラル)、アザチオプリン(イムラン)、サイクロフォスフォマイド(エンドキサン)(参考「免疫抑制薬」)

■白血球の活発にしたり、増やしたりする体内物質(サイトカイン)を抑える薬
関節リウマチで増えているサイトカインは、IL-6(インターロイキン6)とTNF-α(腫瘍壊死因子)です。TNF-αを抑える薬が、インフリキシマブ(レミケード)、エタネルセプト(エンブレル)、アダリムマド(ヒュミラ)です。IL-6を抑える薬がトシリズマブ(アクテムラ)です。

これらの薬は、関節の破壊を抑える効果が大きいのが特徴です。ただし、現時点でかなり高価な治療になっています。


薬については以上です。上記の薬は基本的に免疫を抑えるものですので、体に侵入する病原体(ウイルス、細菌、寄生虫)に対する抵抗力まで抑えてしまう状態になります。病気を抑え、副作用を少なくするためには、薬の調節が必要です。必ず定期的に医療機関を受診するようにしましょう。

進行してしまったものには、外科的な手術が必要になる場合もあります。

■外科手術
関節が破壊されている場合、人工関節に変える手術をすることがあります

関節リウマチが進んで歩行が困難になってしまった場合、整形外科で手術が必要になることもあります。傷んでしまった関節の中の「滑膜」という部分を切除したり、人工関節に変えたり、骨を形成する手術があります。


慢性リウマチは、全身の病気もあったり、他の膠原病を合併したりすることがあります。医療機関で定期的に受診しましょう。
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清益 功浩

医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。他にも、メンタルヘルスマネ…

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