統合失調症

更新日:2009年06月09日

統合失調症になりやすい人・発病の危険因子

統合失調症の原因はよくわかっていませんが、そのリスクになりうるものの共通点がいくつか挙げられています。くわしくご紹介しましょう。

 
現実と非現実。普段は明らかなその境界が、統合失調症の場合は幻聴や妄想などのために、ぼやけてしまいます。発症は10~20代の若い年代が多く、発症後は、症状のコントロール、再発防止の為、服薬などによるケアが長期にわたります。

統合失調症の原因は解明されていませんが、体質、環境、心理的な要因が互いに組み合わさって、発症につながると考えられています。今回は、統合失調症のリスクとしてよく知られていることを、クイズ形式で紹介したいと思います。


統合失調症の発症リスクの高い傾向

次のうち、統合失調症の発症リスクが高いのはどれでしょうか。

1. 生まれた季節は?
(A) 春
(B)夏
(C)秋
(D)冬

正解は(D)の冬。
冬に生まれるのが危険です。冬季はインフルエンザの季節ですので母親が感染したり、また、日射量の減少でビタミンDが不足して、胎児の中枢神経系の発達に悪い影響があるのではと考えられています。

2.育った場所は?
(A)都会
(B)田舎
 
正解は(A)の都会。
都会育ちの方が、リスクが高いです。ストレスの大きな環境は、統合失調症のリスクを高めます。都会育ちは田舎育ちと比べて、ストレスが大きいですよね。

3.母親が妊娠時に感染したウイルスは?
(A)インフルエンザ
(B)風疹
(C)ヘルペス

正解は(B)の風疹。
妊娠中にウイルスに感染すると、統合失調症のリスクが高まりますが、風疹ウイルスは、胎内での胎児の発達に、特に悪い影響を与えることが知られています。統合失調症の発症リスクは通常の約5倍ぐらいです。

4.妊娠時の状況は?
(A)妊娠中に身近な人が亡くなった
(B)妊娠が予期していないものだった
(C)栄養が不良

正解は(A)の妊娠中に身近な人が亡くなった場合。
妊娠中にストレスがあると、胎児の成長に悪い影響があり、統合失調症のリスクとなります。妊娠そのものもストレスなのに、その上、身近な人が亡くなられた時には、心に強いショックとなります。

5.どの国に生まれると統合失調症のリスクが高くなる?
(A)イタリア
(B)パプア・ニューギニア
(C)アイルランド
(D)日本

正解は(C)のアイルランド。
アイルランドでは統合失調症の罹患率が約4%と高率です。原因としては、主食のジャガイモが犯人ではと言われています。ジャガイモが日光にさらされると、毒性を持ち、胃腸障害や幻覚が起きることがあります。日本は約1%で、世界的には平均レベルです。イタリアは比較的、少なく、オーストラリアの上に位置する熱帯の島、パプア・ニューギニアではほとんど見られません。イタリアはラテンの陽気なお国柄ですし、熱帯の島国の、のんびりした生活ぶりが、関係しているのかもしれません。

6.出生時の父親の年齢でリスクが高いのは?
(A)20代
(B)30代
(C)40代
(D)50代

正解は(D)の50代。
父親の年齢が高くなればなるほど、リスクが高まります。50代では20代の約3倍の危険があります。精子に異常がある確率が高まるからです。

7.習慣性のある、以下のもので、リスクの高いものは?
(A)コーヒー
(B)タバコ
(C)アルコール
(D)マリファナ

正解は (D)のマリファナ。
マリファナによる統合失調症のリスクは高いです。使用を始めた年齢が早ければ早いほど、リスクは高まります。脳がまだ発達段階にあるので、脳がダメージを受けやすいからです。15歳以前に、マリファナを始めた場合、統合失調症の発症リスクは約4.5倍という外国の報告があります。

以上のように統合失調症のリスクになることは、いろいろ知られていますが、どうしたら予防できるかは、まだまだです。しかし、統合失調症の研究は急速に進んでいますので、将来的には、統合失調症の予防は可能かもしれません。
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この記事の担当ガイド

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中嶋 泰憲

慶応大学医学部卒業後、カリフォルニア大学バークレー校などに留学。留学先でのカルチャーショックから、自…

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