●刺す虫
・ハチ
多くはアシナガバチやスズメバチによるものです(ミツバチは養蜂業の方には多くみられますが、一般にはまれです)。秋のアウトドア活動で被害にあうことが多く、刺されるとまず強い痛みを感じ、皮膚が赤く腫れます。はじめて刺されたときは、ふつう1日以内に症状が治まります(即時型反応)。2回目以降は、ハチ毒に対するアレルギー反応のために刺された直後からじんましんが出たり、1~2日後に赤く腫れるなど(遅延型反応)します。
アレルギー反応が強い方では、刺されて30分~1時間で血圧低下や意識消失が起こり、場合によっては死に至るため、すぐに病院に連れて行く必要があります。このような症状を
「アナフィラキシーショック」といいます。
●有毒の毛に触れると皮膚炎を起こす虫
・ 毛虫
有毒の毛をもっているのはごく一部の毛虫(チョウやガの幼虫)です。毒のある毛虫に触れると、赤い小さな発疹がたくさんあらわれ、激しいかゆみをともないます。じんましんのようになることもあり、掻くと広がっていきます。庭木の手入れなどをしたあとに、首や腕に集中してあらわれることがよくあります。イラガというガの仲間の幼虫の場合は、触れた瞬間ピリピリとした痛みと発疹が生じ(即時型反応)、1~2時間でいったん治まるものの翌日赤く腫れてかゆくなることがあります(遅延型反応)。
虫に刺されたらどうする?
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| できるだけ、掻かないようにしましょう! |
虫に刺されたら、まずその部分を洗い流して清潔にします。ハチや毛虫の場合は、セロハンテープなどを軽く皮膚に当てはがし、残っている毒針や毒毛を取り除きます(あまり強くしないようにしましょう)。その上で冷やし、できるだけ掻かずに、炎症を広げないようにしましょう。
アンモニアを塗るという対応は、効果が実証されていないためおすすめできません。
虫刺されに使われる塗り薬としては、かゆみを鎮めるための抗ヒスタミン成分を配合した外用剤(抗ヒスタミン剤)と、炎症を抑えるステロイド外用剤が代表的です。抗ヒスタミン剤は、ヒスタミンという体内物質の活動を抑えることでかゆみを鎮める薬で(詳しくは、
『湿疹・皮膚炎の薬の種類の選び方』参照)、その外用剤を外用抗ヒスタミン製剤といいます。蚊の即時型反応で症状が軽い場合は、まずは市販の外用抗ヒスタミン製剤で様子をみるのもよいでしょう。
しかし、同じ即時型反応でもハチや毛虫の場合や、遅延型反応の虫さされでは、できるだけ早くステロイド外用剤を使って炎症を抑えることをおすすめします。
外用抗ヒスタミン製剤は、かゆみを軽減させることはできますが、かゆみの根本原因である炎症を抑えるはたらきはありません。炎症が悪化すれば、腫れやかゆみなどの苦痛が増しますし、掻き壊すことによってさらに炎症が悪化し、子どもの場合はとびひなどの細菌感染や、水イボなどのウイルス感染を引き起こすおそれもあります(詳しくは
、『子どもの肌トラブルなぜ多い?どう対処する?』参照)。子どもの虫さされにステロイド外用剤を使いたいという場合は、年齢と症状を伝えて薬剤師に相談すると安心でしょう。
虫さされでも症状が強い場合は、内服薬の抗ヒスタミン剤やステロイド剤による治療が必要なこともあります。腫れがひどいときや、全身に熱が出たときは病院を受診しましょう。
たかが虫さされとあなどることなく、早めに炎症の治療を早期に行うことが大切です。抗炎症作用にすぐれたステロイド外用剤は、使用法を守れば安心して使える薬です。(詳しくは、
『正しく使えばステロイド外用剤は怖くない!』参照)。これからの季節に増える虫さされの治療にぜひ役立ててください。
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