皮膚・爪・髪の病気/シラミ(頭じらみ・毛じらみ)

頭しらみの治療・駆除

毎日のシャンプーやブラッシングを始め、専用のシラミ駆除薬を使った方法まで、頭しらみの具体的な駆除法を解説します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

シラミ駆除薬で代表的なフェノトリン(スミスリン)。シャンプータイプとパウダータイプがある

シラミ駆除薬で代表的なフェノトリン(スミスリン)。シャンプータイプとパウダータイプがある

頭しらみの治療法は、何といっても原因であるシラミの駆除がメイン。具体的な治療法について解説します。

頭髪の清潔を徹底する

できれば毎日薬用シャンプーを使用し、頭皮から毛髪の根元までをしっかり洗いましょう。髪の毛についた卵を落とすため、目の細かいクシを使ってブラッシングするのも有効。なかなか駆除できない場合は、髪の毛を短くするのも一つの手段です。卵は毛髪に付くので、毛髪量を少なくすることでシラミの発生を抑えることができます。

薬物治療で駆除する

シラミ駆除薬フェノトリン(スミスリン)を使用し、駆除するのも有効。フェノトリンは処方薬ではないため薬局、薬店で購入することができます。フェノトリンは、シャンプータイプとパウダータイプの2つ。3日に1度、10日程度使用することで、効果的にシラミを駆除することができます。ただし卵には効果がないので、成虫駆除が済んでもすでに産み付けられた卵が孵化する1週間~10日程度の間は、続けて使用することが大切です。シャンプーにはくしが付いています。

感染拡大を防ぐために共有品を避ける

日頃から物の共有を減らすことも大切ですが、特に頭しらみの症状がある場合は、衣服、下着、タオル、シーツなどを人と共用せず、毎日しっかり洗うようにしましょう。周囲への感染を防ぐことで、治療後の再感染を防ぐこともできます。

医療機関での頭しらみへの対応

頭しらみは、髪の毛についたシラミの卵で発見されることがほとんど。頭のかゆみと髪の毛に付いた白いものに気づき、病院に受診に来る方もいます。フケならすぐ取れますが、シラミの卵はなかなか取れず、フケより光沢があるので、虫メガネで見ればフケとシラミの卵はすぐ区別できます。

医療機関でも髪の毛を観察するなどして、頭しらみと診断されることになりますが、治療薬であるシラミ駆除薬は現在の制度では保険診療の中で処方することができません。そのため、病院で頭しらみと診断されても、治療するには自分で薬局や薬店などで駆除薬を購入することになります。


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