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月経周期とスキンケア

月経リズムの中で、お肌の状態が変化を自覚している女性は多いはず。今回は月経周期とお肌の関係、最適なスキンケア方法の基礎知識をお伝えします。

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

月経リズムとお肌の状態

月経周期とお肌の状態

月経周期で変わるお肌の状態。そのときにあったスキンケアはできていますか?


月経リズムのなかで、お肌の状態が変わることを自覚している女性は多いはず。一般的には月経前の高温期(黄体期)~月経の始まりまで、お化粧のノリが悪くなったり崩れたりすることが多く、月経が終わるころに調子がよくなることが多いようです。

特に月経前の症状はPMS(月経前症候群)の一環として、ますます精神的な症状をますます悪化させてしまうことも。

皮膚は同じように見えても日々新陳代謝を繰り返しています。表皮の細胞は下から押し上げられて皮膚の表面に上がってきて、約1ヶ月くらいで入れ替わります。それが皮脂やほこりと混じり、いわゆるアカとなって剥がれ落ちているのです。

さらに皮膚は月経リズムの影響も受けています。当然といえば当然ですが皮膚の温度ひとつとってみても、低温期(卵胞期)は低く、高温期(黄体期)は高くなります。

一番気になる顔の場合も月経リズムとは切り離せません。例えば「顔色」はメラニン色素やカロチンなどの色をもつ成分と、皮膚のすぐ真下を流れる血流の影響を受けます。月経中は体の血液量が減り血行も悪くなるため、顔色が悪くなってしまうことが考えられます。もともと顔の皮膚は非常に薄く、なんと一番薄いまぶたは0.6mm弱。足の裏の皮膚が2mmもあることを考えると、その薄さが分かると思います。変化が出やすい皮膚として、顔は最も月経の影響を受けやすい場所ともいえるのです。
 

乾燥するのは月経期、お化粧が崩れやすいのは黄体期?

皮膚の表面には「皮脂膜」という膜があり、ちょうどラップの役割で皮膚の水分を逃さないようにしています。この膜は主に汗腺から分泌される水分と皮脂腺から分泌される脂分が皮膚の表面でミックスされたもの。水分量と脂分の比率がうまくいかないと、お肌の状態が思わしくなくなると考えられます。

月経期は水分が失われやすく、しかも脂分も少ないのでカサカサしがち。黄体期ではお肌の水分量に対して、皮脂の量が多いので化粧が崩れやすい原因となってしまうのです。
 

月経リズムにあわせたスキンケア

月経期には体温が低かったり血行が悪くなったりすることで顔色もくすみがち。さらに水分も失われやすく脂分も少ないので、どうしても乾燥しがちになる上に、皮膚のバリア機能が低下し、敏感になっています。

水分、脂分ともに十分補給して、さらに栄養と血流を改善するような軽い運動をすることがオススメです。

卵胞期は比較的安定しているので、自分にあったいつものスキンケアをしましょう。

黄体期は体温が高く血行も良いので、やや赤みを帯びた明るい顔色になりますが、水分と脂分のバランスが悪く少しべとつきがち。ニキビや吹き出物も出やすくなります。十分に水分を補給すると共に、この時期は全身がむくみやすくなるので、過剰な塩分やお酒は控えるようにするのがポイントです。
 
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