飲酒・アルコール/飲酒・アルコールの健康効果

「酒は百薬の長」って本当?

「酒は百薬の長」という言葉があります。実際、お酒は健康管理に役立つのでしょうか? 飲酒のメリットと飲酒を健康法にするための方法をご紹介します。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

日本酒3合までは健康促進?

酒
上手に飲めば、お酒は健康にも一役買ってくれます
「酒は百薬の長」という言葉がありますが、これは本当でしょうか? この言葉通りの健康法として実践したいなら、何よりもお酒の適量を知っていることが大切です。

例えば、日本人に多い脳梗塞は、飲酒経験がある人の方が少ないといわれています。アルコールで血栓を作る血小板の機能が落ちるので、脳梗塞のリスクが減るのです。その他にも、下記のようなメリットがあります。

  • HDL-コレステロール(善玉コレステロール)増加
  • 末梢血行改善(冷えを改善)
  • ストレスを解消
  • コミュニケーションの空間を作る(ノミニュケーション)
しかし、後のページで詳しくご紹介しますが、お酒による悪影響もあります。例えば、食道から大腸までを含む消化管の悪性腫瘍に関しては、飲酒によりリスクが増加する傾向があります。また、飲酒直後は血管が拡張するので、血圧が下がりますが、長期的に見ると高血圧の原因にもなってしまいます。

気になる総死亡率で言うと、飲酒しない場合と比較して、日本酒換算で3合(3単位)までの飲酒の習慣がある人は死亡率が低下し、4合(4単位)を越えて飲酒する習慣がある人は増加する傾向があります。

どんなによいお酒でも、飲みすぎは体に悪影響。また、適度な飲酒がよいからと、元々飲酒習慣がない人やアルコールに弱い人が無理に飲酒をしても、より健康になれるとは考えない方がよさそうです。飲酒がストレスの原因になる可能性があるからです。


お酒がおいしく、気持ちよくなる仕組みを知りましょう。
   ⇒2. アルコール・飲酒の仕組み >>
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