ストレス/身近な人のストレスケア

あなたはアサーティブな会話できてますか?(2ページ目)

会話の中で、いつもあなたは聞き役ですか?それとも自分の話ばかりしていますか? アサーションな会話をマスターすれば、人間関係が円滑になります。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド


人間関係を円滑にする
「アサーション」を覚えよう

前ページにみた、A・B双方に共通の主張とは、どんなものでしょう。それは、「あなたが話したいことがあるように、私にも話したいことがある」ということです。

理想的なコミュニケーションとは、そのあなたが思った気持ちを素直に伝えることなのです。Aの場合はその自分の主張を伝えずに、ななめに相手をとらえてしまっています。Bの場合も自分の主張を伝えず、ストレスをためこんでしまっています。

人間関係を円滑に続けるためには、相手と自分の両方を大切にしたコミュニケーションをしなければなりません。そのためには、相手を切り捨てるのも、常に自分を後回しにするのもダメで、相手の話を聞きつつ自分の主張も忘れない、という会話を意識する必要があるのです。

このように、自分の考えをしっかり主張できる自己表現のことを「アサーション」といいます


相手を尊重しつつ、
自己主張するのがアサーション

では、前ページに見たAとBの考えを、アサーティブなとらえかたで表現してみるとどうなるでしょう? 例を出して考えてみましょう。

例1)
「毎日大変な中、がんばっているんだね。Yさんだから、乗り越えてこれたんだね。でも、せっかく会ったんだし、私の話も聞いてくれるかな」

例2)
「Yさんの気持ち、とってもよくわかる。私でよかったら、また話を聞くね。でも、せっかくこうして会ってるんだから、お互いの話をしようよ。昨日ね・・・・・・」

このように、自分を主張するときには、相手への尊重を忘れないようにすることが重要です。そして「話したい」と思ったことは、そのコミュニケーション中にしっかり主張することが大切です。

あまりにも相手が一方的に話しすぎていたら、「ちょっと待って。Yさん興奮しすぎているよ」などと、相手のペースを修正してあげてもよいのです。また聞くのに疲れたら、「今日はもう遅いから、また今度話さない?」と主張することも大切です。

双方がしっかり意見を交換しあえてこそ、コミュニケーションは成り立つのです。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます