ストレス/人間関係・人付き合いのストレス

会話上達の秘訣は「オープンクエスチョン」

人間関係の発展に欠かせない会話。なかでも上手な「質問」が、信頼関係を築くために必要です。その鍵を握る効果的な「オープン・クエスチョン」のテクニックをお伝えします。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

会話の達人は「質問上手」だった!

長く安定して付き合いたいなら、「質問上手」になるべし!
長く安定して付き合いたいなら、「質問上手」になるべし!
よりよい人間関係を築きたいなら、お互いを知り、関係を発展させていくことが大事。一時的に出会った間柄なら、浅い付き合いでもいいですが、友人、恋人、仕事仲間のように安定的に長く付き合っていく関係ではこうした努力が必要になります。

そこで欠かせないのは、もちろん「会話」。そのカギを握るのが「質問」です。特に、情報や事実などの「事柄」ではなく、相手の「考え」や「気持ち」に重点を置いて質問してみると、相手は質問する側に信頼を感じやすく、関係が発展しやすくなります。

肝心なのは質問の仕方です。まず、会話での質問には2種類あることを覚えておきましょう。一つが「クローズド・クエスチョン」(閉ざされた質問)。そして、もう一つが「オープン・クエスチョン」(開かれた質問)です。


閉ざされた質問と開かれた質問

会話が発展しやすい質問のテクニックを覚えよう
会話が発展しやすい質問のテクニックを覚えよう
クローズド・クエスチョンとは、相手が「Yes」「No」のように、二言三言で答えられるような質問です。たとえば、次のような例です。

「○○と思ったんでしょう?」
「○○をしたかったんだよね?」
「○○が好きなんでしょう?」

一方で、オープン・クエスチョンとは、相手に考えや気持ちを話させる質問です。たとえば、次のような例です。

「そのときどう思ったの?」
「○○をしたとき、どんな気持ちだった?」
「あなたなら、どう考える?」

どちらの質問の方が回答しやすく、会話が発展しやすいか、一目瞭然ですね。


質問される側に会話の主導権を握らせる

質問される人が一番リラックスする質問の仕方を考えよう
質問される人が一番リラックスする質問の仕方を考えよう
「○○と思ったんでしょう?」というような「クローズド・クエスチョン」を受けると、質問される側は簡単な回答で片付いてしまいます。そして、一方的な価値観で答えを誘導されているような傲慢さを感じ、不快感を覚えます。

これでは、質問される側は自分で考える余地が少なすぎて、会話がつまらなくなってしまいます。質問する側が「クローズド・クエスチョン」ばかりに終始していると、質問される側は欲求不満が募り、関係性はまず深まっていきません。

一方で、「あなたはどう思ったの?」というような「オープン・クエスチョン」を受けると、質問される側は自分の言葉で自由に話すことができます。これなら、質問される側が会話の主導権を握れるため、リラックスして気持ちを素直に打ち明けやすくなるのです。

この「相手に自分の言葉で自由に話してもらうこと」こそ、会話で人間関係を進展させるコツなのです。関係を深めたいなら、この「オープン・クエスチョン」を必ず頭に入れておいてくださいね。

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