睡眠/眠気のコントロール法

快適な睡眠に効く7つのポイント(3ページ目)

厚生労働省は、より充実した睡眠のためのガイドラインを発表しています。その中の「快適な睡眠のための7箇条」を実践できれば、体と心の病気の発症や悪化の予防に役立ちます。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

眠る前に自分なりのリラックス法、
眠ろうとする意気込みが頭を冴えさせる

リラックスタイム
寝床につく前の1時間は、大事なリラックスタイムです
「眠りたい! 眠らなくちゃ!」と、眠ることにばかり気持ちが集中すると、逆に頭が冴えてきて寝つきを悪くするものです。自然に眠たくなってから寝床に入るほうが、快眠が得られやすくなります。

どうしても眠れないときは、読書や音楽、香り、体操など自分にあった方法で、心身ともにリラックスするよう心がけてみましょう。読書は軽い読み物や、逆に難しい哲学書などがお勧めです。面白くて没頭してしまうような本は、避けたほうがよいかもしれません。

音楽は、一般的にはクラシックなどの、静かなものが勧められています。しかし音楽には好き嫌いがあるので、自分の好きな曲を聴くほうが快眠効果は上がります。

香りも上手く利用してみましょう。ラベンダーやカモミール、ベルガモットなどのハーブやアロマには、気持ちを落ち着けてくれたり、眠りを誘う効果が期待できます。

寝る前にはストレッチングやヨガなどの軽い体操をすると、体も心もほぐれて、お休みモードに入ることができます。ややぬるめのお風呂に入ると、リラックス効果以外にも良いことがあります。いったん温まった体温が下がるときに眠気が強まるので、寝つきがよくなります。


次に、朝と午後の過ごし方をご紹介します。

目が覚めたら日光を取り入れて、体内時計をスイッチオン

早起きの秘訣
光は最強の体内時計調節因子です
ヒトの脳の中には、生体リズムをコントロールする体内時計があります。朝、日光を浴びると体内時計がリセットされて、外界の昼と夜のリズムに合った体内リズムが作られます。

ですから、夜が明けたら自然に日光が部屋に入ってくるようにしておくと、すっきりと目覚めることができます。

早起きは早寝にも通じています。睡眠に重要なホルモンのメラトニンは、その日に初めて光を浴びてから、14時間後に分泌が始まります。朝、適度な日光を浴びることが、快適な睡眠の確保につながっているのです。

休日に遅くまで寝床で過ごすと、その日の晩に寝付きが悪くなり、結局、翌日の朝がつらくなります。平日の睡眠不足を休日に取り戻すことは理にかなっていますが、起床時刻を1~2時間遅くする程度のしたほうがよさそうです。

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