柔軟

体が硬いとお悩みの人は多いもの。そもそも柔軟性が高いとどんなメリットがあるのでしょうか?

「体が硬い、柔らかい」という表現はよく耳にしますが、実際に身体の柔軟性はどのようにすれば高められるのでしょうか? 体育の授業や部活動などではよく柔軟体操を行ったものですが、同じように体操を行っても身体の硬い人、柔らかい人と個人によってもその柔軟性は違います。身体を柔らかくするために必要な知識やチェック方法などをご紹介します。

そもそも柔軟性とは何が柔らかいの?

柔軟性とは筋肉と腱などが伸びる能力のことです。一般的に身体が柔らかいことを「柔軟性が高い」といいますが、柔軟性は大きく2つに分けることができます。座った状態や立った状態からゆっくり身体を伸ばしていく静的柔軟性、そして動きの中で身体の関節や筋肉が自由自在に伸び縮みする動的柔軟性です。静的柔軟性を高めるには、ある関節の持つ運動範囲を広げることであり、一般的なストレッチはこれを目的に行います。動的柔軟性では、関節の持つ運動範囲の動きやすさを高めることを目的として行います。ここでは静的柔軟性を中心にお話しします。

たくさんある!身体が柔らかいことのメリット

柔軟性を高めるための最も手軽な方法がストレッチです。ストレッチは1人でも簡単に行うことができ、時間や場所をとりません。柔軟性を高めることで、身体にはさまざまな変化がみられるようになります。

■基礎代謝があがり、血行が良くなる
硬いままの身体で生活することは、基礎代謝の低下や血行不良につながります。ストレッチを行い、柔軟性を高めることは筋肉を動かして代謝を高めるだけでなく、筋肉のもつポンプ作用を利用して血行を改善させます。基礎代謝があがることはダイエットにも有効ですし、血行が良くなることは手先や足先の冷え症改善につながります。

■疲労回復に効果がある
運動や日常生活でたまった疲労物質などは、血液に乗って運ばれ分解されます。血行が良くなるとこの循環が早くなるので、疲労回復に効果があります。

■肩こりや腰痛の改善にも役立つ
筋肉の張りやコリなどは、肩こりや腰痛の大きな原因の1つです。柔軟性が低いと関節により大きな負担がかかり、痛みを引き起こすことも。筋肉や腱が伸びることで関節への負担を減らし、肩こりや腰痛を緩和、改善させることができます。

■運動をするときのケガの予防になる
ストレッチを行い、柔軟性を高めると筋肉を動かすことにより、筋温が上昇します。運動前のウォームアップなどで行うと、運動によるケガや筋肉痛をある程度予防することができます。逆に筋温が十分に上がらない状態で運動を始めてしまうと、筋肉や関節を痛める原因ともなってしまいます。

■心身の老化予防にも
身体を動かして柔軟性を高めることは、心と身体をリラックスさせて緊張を解きほぐすだけでなく、心身の老化予防に効果があるといわれています。

簡単にできる! 柔軟性セルフチェック

自分の柔軟性をチェックしてみましょう。日常的に運動をする習慣のない人は、筋肉の張りやコリなどで身体が硬くなっているかもしれません。自分の身体の状態を知り、柔軟性を高めるためにもまずは現状を把握することから始めましょう。

1. 背中で手が結べますか?
背中で手と手がつかめると肩の柔軟性はかなりよい

背中で手と手がつかめると肩の柔軟性はかなりよい

左右どちらも比べて行ってみましょう。手と手の間が5cm以上離れている場合は肩の柔軟性が低い傾向にあります。どちらか一方のみ手がつく場合は、柔軟性に左右差があります。





2. 前屈して足首がつかめますか?
膝をまっすぐ伸ばして足首をつかんでみましょう

膝をまっすぐ伸ばして足首をつかんでみましょう

長座の姿勢になり、膝を曲げないで足首をつかむように前に身体を倒します。足首がつかめない場合は、腰背部およびハムストリングス(太ももの裏の筋肉)の柔軟性が低い傾向にあります。




3. 肘がまっすぐ伸びますか?
腕をまっすぐ伸ばして手首を軽くそらせます

腕をまっすぐ伸ばして手首を軽くそらせます

片方の手でもう片方の手首を持ち、肘を伸ばします。肘がまっすぐ伸びない場合は、手首を手前に曲げる筋肉群の柔軟性が低い傾向にあります。肘関節を形成する骨の配列(アライメント)に問題がある場合もあります。




4. かかとがお尻につきますか?
うつぶせの状態になり同じ側の手で足首を持って行います

うつぶせの状態になり同じ側の手で足を持って行います

うつぶせの状態になって足がお尻につくかどうかをチェックします。かかとがお尻につかない場合は、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の柔軟性が低い傾向にあります。左右どちらとも行ってみましょう。




5. 前屈して肘が床につきますか?
痛みがある場合はムリをせず、できる範囲でチェックしましょう

痛みがある場合はムリをせず、できる範囲でチェックしましょう

開脚した状態からゆっくりと身体を前に倒していきます。脇をしめた状態で肘が床につかない場合は、ハムストリングスや内転筋などの柔軟性が低い傾向にあります。





6. 膝を伸ばして90°あげられますか?
膝を曲げずにゆっくりと足をあげます

膝を曲げずにゆっくりと足をあげていきましょう

仰向けになり、両手で足の膝裏を持つようにしてゆっくりとあげていきます。床面から見て90°までいかない場合は、ハムストリングスや臀部(でんぶ:お尻のこと)の柔軟性が低い傾向といえます




柔軟性を高めるために覚えておきたいストレッチのコツ

柔軟性を高めるためには、日頃からストレッチなどで筋肉や腱を伸ばしていくことが大切です。実際のストレッチ方法については「簡単!タオルストレッチで身体を伸ばそう」「準備運動・基本のダイナミックストレッチ」などを参考にしてください。ストレッチに関するさまざまな書籍なども数多く出版されています。
効果的に柔軟性を高めるために、ぜひ覚えてもらいたいのがストレッチを効果的にする5つのコツです。

  1. 身体が温まった状態で行う(入浴後、軽い運動後)
  2. 反動をつけず、ゆっくりと20秒~30秒かけて行う
  3. 息を吐きながら行う
  4. 伸ばす筋肉を意識する
  5. 継続して行う

これらのコツを意識して行うだけでもストレッチ効果は高まり、柔軟性アップにつながります。身体と心をほぐして日々の運動不足を解消し、健康的な生活を送りましょう。
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