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代表的な薬膳食材~乾物・葉菜類(2ページ目)

薬膳で使用する食材には、漢方薬局などの専門店に行かないと手に入らない生薬もありますが、スーパーで身近に買える野菜や果物、乾物なども数多くあります。乾物・葉菜類で薬膳食材として活用できるものをご紹介します。

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

葉菜類

■キャベツ
穏やかな平性食材で、胃を丈夫にしたり、熱を冷ましてかたまりを取り除く作用がある。胃潰瘍の痛みによく、抗潰瘍性のビタミンUを含むことでも有名。

■しそ
気のめぐりを良くし、胸のつかえをとる作用がある。軽い発汗作用もあるので、風邪時の頭痛の緩和にも。胃腸の機能を促進し、食欲不振にもいい。

■セロリ 

カラダの熱を冷まし、亢進した肝の機能を正常にする働きがあるので、イライラしたり、怒りっぽいときにオススメ。利尿作用があり、高血圧にはセロリの絞り汁を飲んだり、糖尿病の補佐にも。

■ニラ
温性で腎をサポートするので、足腰の冷えに。くるみやエビと一緒に調理すると、腎を温める作用もアップ。血行を促進する働きもあり、スタミナをつける。種は生薬の韮子(きゅうし)。

■ねぎ
カラダを温め、発汗作用がある。ぞくぞくっとする風邪の初期症状によく、滞った気をスムーズにする働きがあるので、寒さによる痛みにも使用できる。

■はくさい
冬の代表野菜だが、涼性でこもった熱を冷ましたり、水分補給ができるので、二日酔いにもオススメ。ただし胃腸が冷えている人は、加熱したり温性の食材を組み合わせるなど工夫して。

■ほうれん草
涼性で、胃熱や口の渇きにいい。血液を補い、うるおいを保つ働きがあるので、乾燥性の便秘やコロコロ便にもオススメ。レバーにも造血作用があるが、一緒に使うとさらに効果がアップ。

■よもぎ
温性で、寒さを散らして内臓を温める効果がある。冷えによる生理痛などにも◎。草もちでも有名だが、もぐさや入浴剤、蒸した蒸気で入るヨモギ風呂やなど、外用の用途も広い。


食材で効き目の高いものが生薬になっていますが、効果がある分、使い方を間違えたり、長期間同じものばかり食べると返って毒にもなります。 

穀物や豆類も薬膳食材として活用したい人は、「穀物・豆類や根菜類」も併せてご覧ください。

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