/薬の基礎知識

ジェネリックはどのくらい安いの?

ジェネリック医薬品が徐々に普及してきました。安いという特徴で宣伝されていることもあり、患者さまの価格への期待も高いようです。しかし、薬によっては、それほど変わらない…という場合も。なぜ?

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

ジェネリック医薬品(後発品)は安い?

薬の種類やメーカーによって価格の差が異なりますQ:先日、ジェネリック医薬品をお願いして、支払いの際に数百円も変わらないの金額だったのですが、どうしてですか? 半額ぐらいになるのかと思っていました。

A:そうですか。医療保険の負担額、薬の種類やメーカーによって、また処方される期間によっても値段が変わってきますので、安いと感じる場合はそれぞれです。

医療保険の違いについて

まず、医療費の負担による価格差ですが、加入している医療保険の種類によって負担額が変わってきます。

かかった医療費に対して、窓口での患者さま負担が0円の場合から1割、2割、3割負担とあります。

また、保険の組合によっては、一月にある一定額を超えた額を負担すると、後で組合からその超えて負担した金額を戻してくれることがあります。

その他、何らかの理由により保険に入っていない場合や、保険証を忘れた場合(後で提示すれば差額が戻ってきます)は、全額自己負担(自費)になります。

この保険の種類によって、患者さまの負担額が変わってきますので、安くなったという感覚に差が出ることもあります。

薬の種類の違いについて

薬の種類によっても差があります。この場合の薬の種類というのは、腎臓の薬や、ウイルスの薬といった疾病等による区分です。先発品の価格は、開発費が非常にかかったり、全く新しい特徴の成分だったり、あまり患者さんがいないという場合は、比較的に高い価格がつく場合があります(薬価といい、国が価格を決めるのです)。

この比較的高価な薬剤成分の特許が切れると、もともと高いだけに非常に安く感じますし、実際の薬価も安くなります。
例)先発品:ゾビラックス400mg(ウイルスの薬)薬価:446.2円/錠
  後発品の一例:アシロベック400mg 薬価:122円/錠

この薬を一日3回2錠ずつ一週間服用すると…と計算すると、非常に価格差が出てきますね。


>>次のページでは、メーカーによる違いと長期処方のメリットをご紹介します!>>
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