/抗うつ剤・抗不安薬・向精神薬・精神安定剤

増え続けるうつ病…薬の基礎知識と注意点

子供から大人まで、幅広い年代で増加しているうつ病。今回は意外としらないうつの症状に加え、うつの治療に使われる薬の基礎知識と、副作用の注意についてご紹介します。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

最近ではちょっと気持ちが落ち込んだ状態でも、「うつ」という言葉を気軽に使うことが多いようですね。しかし、どんな人の日常にもある一時的な気持ちの落ち込みと、病気のうつは別物です。

今回はうつ状態、またはうつ病という病気にまで至ってしまった場合の症状に加え、治療のための薬と副作用の注意についてご紹介します。

そもそもうつ病とは

うつ病も早期に治療することが大切です
うつ病は気分障害(感情障害)の一つ。男性より女性のほうが2~3倍多いと言われています。これは女性はライフイベントによる環境変化の機会が多く、また女性ホルモンによる影響があるからとも考えられています。しかし、うつによる自殺は男性の方が高いというほうがなりやすいというデータもあります。

うつ病やうつ状態になる原因は様々ですが、最近は過度のストレス状態に対して適応できないケースが多いようです。身近な人を亡くした経験が乗り越えがたいほど辛かったり、仕事による睡眠不足や過度の緊張状態が続きすぎた場合などが、原因になるようです。

その他にも、遺伝や甲状腺機能低下症などの身体的な病気や、薬の副作用が原因になることもあります。

また、一過性のうつ病(うつ状態、気分障害)もあります。例えば、月経前や妊娠中、出産後(産後うつ病)、更年期障害という性ホルモンによるものもありますし、秋や冬に日照時間が短くなり気温が低くなることで起こるといわれる季節性感情障害もあります。
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