がんの3大療法・その他の最新療法

更新日:2002年05月19日

再生医療入門。不治の病に光明。鍵は幹細胞

近頃、再生医療が頻繁にメディアで取り上げられています。なぜこのように脚光を浴びているのか、どのような治療に実用されているかに注目します。鍵となるのは、幹細胞という細胞です。

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再生医療に、人工臓器・移植医療の停滞を打破するものとして、注目が集っています。骨髄移植からの再生医療への発展と現状、今後の問題点を取り上げます。

【人工臓器と移植医療の限界】

再生医療が叫ばれている理由を二つ挙げると、人工臓器と移植医療の限界が見えて来たということが言えると思います。

人工臓器は一時的な代用にはなります。しかし、長期間の使用は生体適合性(人工物と生体の相性)を完全には克服できていません。また、動力源の小形化が不十分なために、人工臓器の生体への植え込みも停滞しています。

移植医療は、免疫抑制剤、商品名タクロリムスの登場により、格段の進歩を遂げました。しかし、臓器提供者の数には限界があります。また、高齢化社会では、パーキンソン病や脳梗塞などの中枢神経系疾患の患者数の増加が予測されますが、移植の対象になっていません。

【骨髄移植の研究から再生医療への道】

骨髄移植は白血病や再生不良性貧血(血液を産生する細胞が枯渇する病気)の治療に用います。この骨髄移植には他家(他人)骨髄移植と自家(患者自身)骨髄移植があります。
後者の自家骨髄移植は癌に対する強力な化学療法(抗癌剤投与)を実施したときの骨髄抑制(一過性の重症な貧血と白血球減少)からの回復を早める効果があります。

骨髄移植で鍵となる細胞は造血幹細胞です。この細胞は骨髄中にだけあるとされていましたが、現在は血液中にも微量ですが存在することがわかっています。末梢血中の幹細胞を使うのが末梢血幹細胞移植です。

末梢血中から幹細胞を取るためには工夫が必要です。そのためにG-CSFというサイトカイン(蛋白質)を注射します。G-CSFの本来の作用は、白血球のうち好中球を増やすことです。同時に末梢血の造血幹細胞も増加させます。この増加の確認にはFLOW CYTOMETRYという特殊な装置が必要です。

G-CSFを投与して末梢血から自己造血幹細胞を非侵襲的に採取することが可能になり、それにつれて、造血幹細胞の性質の研究が進みました。
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西園寺 克

臨床検査の中で臨床細菌学、臨床薬理学、臨床免疫学を専攻しました。医学に関する幅広い知識をベースに、医…

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