アトピー性皮膚炎の薬・ステロイド剤

更新日:2005年04月12日

アトピーの治療vol.1 ステロイド

アトピーの代表的な治療薬としてステロイドがあげられます。アトピーで使われるステロイド外用薬は、効果と副作用をしっかりと理解していれば、決して怖くない薬です。ステロイドについて説明します。

「治療」といっても、アトピーはさまざまな治療法があります。そこで、代表的な治療方法を3回連続でご紹介します。ぜひお読みください。

【第1回】ステロイド
【第2回】食事療法
【第3回】スキンケア

ステロイドとは?

ステロイドは副腎皮質ホルモンといい、本来、体の中にあるものです。
ステロイドの効果としては、

  • 炎症を抑える作用
  • ストレスに対抗する作用


などがあり、アトピーにステロイドが使用される理由は、「炎症を抑える作用」のためです。副腎皮質ホルモンは、体の塩分・糖分を調節し、免疫・代謝などのバランスを整える作用があります。よって、ステロイドは体にとって必要なホルモンで、体からなくなると生きていけません。

ステロイド外用薬について

チューブや容器といった形態で普通は処方されます
現在、広く使われているアトピーのステロイド外用薬は、ステロイドの炎症を抑える効果を強めた合成副腎皮質ホルモンです。ステロイド外用薬には効果の強さに応じて様々なものがあり、患者さんに応じて処方しているというのが実態です。


ステロイドの効果と副作用

ステロイドは、湿疹とかゆみを抑えてくれます。しかし、長い年月、毎日のように強力なステロイド外用薬を塗り続けると、副作用が出る可能性があります。どのような副作用があるかというと…
きちんとした塗り方も重要で、湿疹部分にステロイドを使用します

  • 皮膚が薄くなる(皮膚萎縮)
  • 皮膚の下の血管が大きくなり、皮膚が赤くなる(「酒(しゅ)さ」と呼びます)
  • うぶ毛が濃くなる(「多毛」と呼びます)
  • にきび、毛の周りが赤くて痛い(「毛嚢炎(もうのうえん)と呼びます」)
  • 湿疹の部分がジクジクしたり、痛い(細菌、かびなどの皮膚の感染症の影響)


ステロイド使用の注意点

ステロイド外用薬は、炎症を抑える効果と副作用を考え、一人一人に応じた適切な使用が望ましいのです。ステロイド外用薬をどのように使っていくかは、患者さんと医師と二人三脚で決めていくことになります。100人の患者さんには、100通りの治療方法があるといっても過言ではありません。勝手にステロイドの使用をやめたりしないで、疑問に思うことを医師に遠慮なく質問しましょう。必ず答えてくれます。ステロイドは上手に使えば怖くないのです。様々な情報に惑わされることなく、医師と二人三脚でアトピーをよくしていきましょう。

豆知識
外用薬:一般に「塗り薬」と呼ばれ、製剤によって、軟膏、クリーム、ローション、ゲル、テープに分けられます。
  • 軟膏→安全性が高いが、べとつく

  • クリーム→べとつかないが、乾燥しすぎ、刺激性がある

  • ローション→使用感はいいが、刺激性があり、効果が弱い

  • ゲル→よくのびるが、刺激性がある

  • テープ→効果がいいが、手間がかかる



  • <参考リンク先>

    アトピー性皮膚炎(リウマチアレルギー情報センター)

    ステロイド剤の種類・副作用(アトピーステロイド情報センター)

    アトピー性皮膚炎の外用剤の塗り方(おおたクリニック) 
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    清益 功浩

    医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。他にも、メンタルヘルスマネ…

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