糖尿病/糖尿病対策の生活・運動療法

勢いよく歩いて、長生き糖尿病

2型糖尿病があっても、毎週3時間~5時間の『急ぎ足』ウォーキングをする男性が、一番長生きをするようだと発表されました。アメリカ心臓病協会の学術誌、サーキュレーション5月28日号です。

執筆者:河合 勝幸

2型糖尿病があっても、毎週3時間~5時間の『急ぎ足』ウォーキングをする男性が、一番長生きをするようだと発表されました。アメリカ心臓病協会の学術誌、サーキュレーション5月28日号です。
[Circulation 2003:107;2435]

アメリカでは糖尿病者の4人に3人は心臓病、脳卒中で死亡すると言われています。そこで、2型糖尿病者の活動量と心冠動脈疾患、そして死亡率を疫学的に明らかにしようという研究が行われました。カリフォルニアのTouro大学のDr. Mihaela Tanasescuとハーバード大学医科大学院公衆衛生学部などの共同研究です。

なによりも、速足で歩けば歩く程、心臓病や脳卒中で倒れたり死亡することが少なくなることが分かりました。ウォーキングしている時間よりも『スピード』が肝心なのだそうです。
エクササイズは糖尿病の血糖コントロールのために指導されていますが、せっせと歩くことによって心不全や脳卒中の予防にもなることが証明されました。

医師などの医療プロフェッショナル(男性)を、大人数の集団で長年にわたって健康状態を調査しているHPFSというコホートスタディの分析から得られました。
1986年にスタートした時は、51,000以上の医療関係者(男性)が参加しました。その内の3,058人に2型糖尿病があり、いずれの人も30歳以上での発症でした。
その3,058人中の255人にエクササイズに適さない障害があったので、残りの2803人が14年間にわたって運動習慣を調査されました。

その結論として得られたのが、ウォーキングが心臓や脳の血管疾病にとても有効であること。そして、ウォーキングの時間量ではなくて『ウォーキングペース』が最も関連の強い因子だったことです。
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