不眠・睡眠障害/睡眠時無呼吸症候群(SAS)

山陽新幹線の居眠り運転事故から考える やっぱり怖い睡眠時無呼吸症候群

山陽新幹線の居眠り運転問題で話題になった「睡眠時無呼吸症候群」。今回はこの病気について考えてみたいと思います。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

山陽新幹線の居眠り運転問題で運転手が「睡眠時無呼吸症候群」だった、というニュースをご覧になった方は多いでしょう。しかし、この病気のことをご存知の方はまだまだ少ないと思います。今回は、「睡眠時無呼吸症候群」について考えてみたいと思います。

まず事故の概要について。2月26日に「ひかり126号」を運転中の33才の運転士が居眠り運転をし、岡山駅で新幹線が緊急停止しました。のちの報告で、この運転士は睡眠時無呼吸症候群だったことがわかりました。
新幹線を運転中の居眠りなど、想像するだに恐ろしい事件ですが、実は、これは睡眠時無呼吸症候群の特徴をよく捉えた事件なのかもしれません。つまり、この病気にかかっている人は、仕事中でも運転中でもお構いなしに急に居眠りしてしまう、というやっかいな症状が出ることがあるのです。

息苦しさといびきが多い人は睡眠時無呼吸症候群かも!?

さて、ではどうして眠くなってしまうのでしょう。睡眠時無呼吸症候群とは、その名のとおり、寝ているときに呼吸が止まってしまう病気。睡眠中に呼吸が断続的に止まった状態が繰り返されるために、その結果、日常的に睡眠不足なってしまうのです。具体的には1晩につき30回以上、1時間につき5回以上呼吸が止まることをいいます。
この病気は、呼吸が止まることで酸素が不足した状態になるため、息苦しさや寝苦しさを感じて度々起きたり、朝寝起きが悪くて頭痛がしたり、日中眠気が差して仕方がない、などという症状を訴えることが多いと言われています。

また、上記の症状に加え、最近よくいびきをかくようになった、特にいびきといびきの間によく呼吸が止まることがある、という人も睡眠時無呼吸症候群の危険あり。「ぐぉ~、ぐぉ~」といった規則性のある普通のいびきではなく、音の間隔が不規則で「ぐはぁ~ぐはぁ~」といった苦しそうな音を出す場合は、要注意です。

ほかには、もともとアレルギー性鼻炎や鼻づまりの症状がある人、肥満の人も睡眠時無呼吸症候群を引き起こしやすいので注意が必要です。

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