強迫神経症・不安神経症・パニック障害/強迫神経症・不安神経症

不安が強すぎる時は、神経科(精神科)で相談! 試験前に強烈な不安に襲われたら

試験前、不安、緊張を感じるのは、自然の反応ですが、中には、この反応が強く出すぎてしまうケース(不安障害)があり、神経科(精神科)での、適切なケアが必要です。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド


▼試験前の不安は気分転換で解消!でも、不安が強すぎる場合は…

皆さんは試験前に、緊張したり、不安になった経験はありますか?試験前の不安を軽減するには、十分睡眠を取り、栄養をとって、定期的にエクササイズや散歩などをして、気分転換をするのが効果的ですが。それでも、不安が強すぎるときは、病的(不安障害)の可能性もあります。

今回は、不安な気持ちが強くなりすぎてしまう、不安障害という心の病気について考えてみましょう。


▼どのような時、神経科(精神科)で相談する?

不安が強くなると、悪い方へ、悪い方へと考えてしまいがちです。例えば、「得意でない分野が出題されたらどうしよう...」、「試験に失敗するかもしれない...」、「失敗したらどうしよう...」、「もうだめだ...」などと、どんどん自分を追い込んでしまうようなケースです。

勉強しても、頭に入らなくなる程、不安が強い場合や、試験の事を考えると、動悸がし、息苦しくなるようなパニック様の発作がある時、また試験が心配で、夜、眠れなくなるような場合は、神経科で相談された方が良いです。


▼治療の手段は?

このような不安の原因としては、「試験でなんとしても、一番になる」というように、非現実的な程、高い目標を定めてしまう事が、しばしばあります。

このような場合は、本人に不安の原因を理解してもらい、もっと現実的な目標を定めることで、不安を軽減させる、認知療法といわれるカウンセリングが効果的です。

この認知治療は医師やカウンセラーと対面式で、認知の歪みを直すように訓練します。

しかし、カウンセリングだけで、不安を軽減させるのは、難しく、多くは、薬物療法が必要となります。SSRIという薬が一般的で、大変、治療効果がありますが、効果の発現に2週間程と、わりあい時間がかかります。また、副作用(主に悪心、嘔吐といった消化器系の症状)の出現の有無を見ることも必要ですので、試験の少なくとも3週間位前からの服用が必要です。

また、最近、SNRIという新しい薬も登場し、薬物療法は、ますます効果的になってきています。


<All About記事>
強烈な不安感に襲われたときは…パニック障害についての記事です。
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