うつ病/冬季うつ病・五月病・気分変調症・その他のうつ状態

梅雨は憂うつ…梅雨時にうつ気分になりやすい理由

梅雨になると憂うつで、疲れやすく、だるい……。梅雨時は気分も滅入りがち。解消されないイライラ、モヤモヤ、うつうつとした気分になってしまうのはなぜでしょうか? 湿度の高さと気温が、気分に与える影響について解説します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

梅雨の憂うつ感、疲労感には原因がある?

雨の中歩く女性の足元

梅雨の時期は、気分がすぐれないと訴える人が多くなります

梅雨になると、なんとなく憂うつで、疲れが取れない……。梅雨時は心身の不調を訴える人が多くなります。五月病の名残? 風邪でも引いたかな?と、なかなか解消されない憂うつ感や疲労感に不安になる方もいるでしょう。

しかし、この憂うつ気分は気のせいではありません。実は梅雨時の体調や気分の変化には、梅雨特有のジメジメ気候が関係しているのです。梅雨に憂うつになる原因を探ってみましょう。効果的な解消法は「梅雨時のうつ気分を解消!ネガティブ思考への対処法」で解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

梅雨時の不快感は湿度の高さが原因?

「梅雨は嫌い」という人は、その理由として「ジメジメした空気」を挙げることが多いと思います。雨の日は湿気対策が大変ですし、さらっとした空気のほうが気分も良く、陽気な気分になるものです。

日本より空気がカラッとしているヨーロッパなどの国からきた人は、何よりもまず、日本の湿度にびっくりするそうです。梅雨時に初めて来訪した人のなかには、「息ができないような気がするほど、蒸し蒸ししている」と表現する人もいるほど。日本人はもう慣れっこですが、やはり気分がいいものではありません。

梅雨の湿度は80%以上…憂うつにならない快適湿度は60%まで

それでは、日本人にとって快適な湿度とはいったいどの程度なのでしょうか? 

一般的に、冬は40~50%くらい、夏は50~60%くらいだといわれています。ところが、梅雨の季節の湿度はどうでしょうか? なんと、家の外でも中でも「80%以上」になるといわれています。快適湿度よりも20%以上も高いのですから、気分が塞いで不快になるのは当然といえそうです。

ハウスダストの温床にもなるダニ・カビが好む梅雨の気候

また梅雨時の不快感の原因は、湿度の高さだけではありません。この季節、家の中では湿度だけでなく、気温も“ほどよく”キープされるため、ダニやカビなどのハウスダストの温床になってしまうのです。

ハウスダストのたまりやすい空間は、イライラや憂うつ感などの不快感を招きやすいプラスイオンが生じやすくなるという説もあるようです。布団も湿気を帯びやすい季節で、寝具にもダニが増えやすい季節なので、室内環境には十分配慮する必要があります。

こまめな掃除と除湿機で、梅雨の不快感対策を!

梅雨時こそ、掃除はこまめにすることが大切です。ほこりがたまりやすいところは特に念入りに掃除をし、室内の空気を快適に保つようにしましょう。カビ対策は医師解説の「梅雨で喘息症状が悪化?咳の原因はカビのことも…」記事内でも紹介されていますので、あわせてご覧ください。

また、マンションではあちこちにカビが生えやすいので、湿気対策には除湿機を使うなどし、湿度をコントロールした方がよさそうですね。

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