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紫外線ダメージ? 健康髪への3か条

夏の名残は肌だけではありません。実は髪の毛も頭皮も日焼けをします。今回は「紫外線ダメージ? 健康髪への3か条」をお送りします。

山田 恵子

執筆者:山田 恵子

医師 / 女性の健康ガイド

パサパサ髪をなんとかしたい!
パサパサ髪をなんとかしたい!
今の時期から気になるのが夏の名残。「なんとなく髪がパサパサ、心なしか切れ毛や抜け毛、枝毛も多くなった気が…」なんて、思い当たるフシありませんか?

実は髪の毛も頭皮も日焼けをします。今回は「紫外線ダメージ? 健康髪への3か条」をお送りします。

キューティクルってなに?

髪が痛んだ気がするのは気のせい?
髪が痛んだ気がするのは気のせい?
髪の毛は、外側から順にキューティクル、コルテックス、メデュラという3層に分かれています。イメージ的には鉛筆の表面がキューティクル、木の部分がコルテックス、芯の部分がメデュラと考えていただければ良いと思います。

この3つのどの部分も主成分はタンパク質です。余談になりますが、髪の毛や爪は皮膚の一部なのです。髪の毛は皮膚の中にある毛根で作られます。実際に見えている髪の毛は、いわば死んだ細胞からできています。だから、髪の毛自身には感覚がなく、痛みがないのですね。逆に言えば、傷ついてもわからないのです。

さて、一番外側にあるキューティクルは、ウロコ状をしていて、健康な髪の場合、これが整然と並んでいます。ところが痛んだ髪はキューティクルの一部がめくれたりはがれたりして、手触りやツヤが悪くなってしまうのです。さらにキューティクルは、髪の内部を保護する役割があるので、痛むと髪の中側のタンパク質や水分が失われやすくなります。

キューティクルだけではなく、コルテックスももちろん重要です。中にあるコルテックスがしっかりしていないと、やっぱりいくら表面(キューティクル)に気を使っても、髪の毛全体のしなやかさが不足してしまいます。 ちなみに、コルテックスの中に髪の色を決定するメラニン色素があります。髪の太さ、しなやかさといった要素はコルテックスに影響されると言われています。

夏の終わり、髪が傷んだ気がするのはナゼ?

髪が痛む原因は紫外線、ドライヤー、乾燥、ブラッシングなど様々。でも、特に夏に髪が痛む理由は日焼け(紫外線)不純物が考えられます。

繰り返しになりますが、髪の毛はその主成分がタンパク質で、色々なアミノ酸がしっかり結びついた構造(シスチン結合)をしています。ところが、強い紫外線を浴びるとこの構造が変わり、髪が脆く傷つきやすくなってしまうのです。さらに、強い紫外線は髪の毛のメラニン色素を変色させてしまうので、髪の毛が赤茶色くなる原因にもなります。

また、海やプールに行った後、髪に塩分や塩素などの不純物が残ってしまうことも、パサつき、髪の毛の変色(赤茶色)の原因となります。

さらに、夏は頭皮も痛みやすい季節です。頭の上から直接降り注ぐ紫外線は、髪の毛だけではなく頭皮も痛めてしまい、フケの一因になります。冷房などの厳しい乾燥がこれに拍車をかけます。フケが増えるだけではなく、ひどい場合には皮がむけたりしてしまうこともあります。

それ以外では、夏に過剰に分泌された皮脂や汗が毛穴に詰まると、健康な髪が成長しにくくなります。また、頭皮の皮脂が紫外線に当たって酸化した物質が抜け毛を早めるという話もあります。

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