額のしわは、気になるものです。その額のしわを無くしてくれるのが
”ボトックス”です。神経麻痺剤と聞くとビックリするかもしれませんが、ボトックス(BOTOX)は医療現場で使っている神経麻痺剤です。
使用時に注入量を守れば安全です。ただし、末梢神経は再生する特徴があるため、効果は一定期間です。
【表情筋と顔面神経】2002年の秋に大リーグの石井投手は、顔面に打球を受けました。幸い大事には至りませんでした。しかし、帰日後、左の額を見てみると表情がありません。しわがないのです。これは、打球による障害と治療のための処置で、額の表情筋が麻痺してしまったからです。

表情筋は顔の表情を豊かにしますが、同時にしわを作ります。
ボトックスによるしわ取りは、表情筋を動かす顔面神経を注射で麻痺させるので、結果としてしわがなくなります。
神経の支配は左右で別々で、表情筋は、大きく、額、目の周囲(眼輪筋)、頬から上唇、口の周囲(口輪筋)、下唇から顎に別れています。
この内、眼輪筋は目を閉じる機能、口輪筋は、口を閉じる機能に関係するので注射は慎重にしなくてはいけません。
【ボトックスで使うのはボツリヌス菌の毒素】
ボトックスで使うのは、毒素型食中毒の原因菌であるボツリヌス菌が産生する毒素を精製した製剤です。ボツリヌス菌が産生するA型ボツリヌス毒素は、神経毒で末梢神経を麻痺させます。
臨床では、顔面痙攣(表情筋が痙攣)、斜頸(首を動かす筋肉が収縮して首がかしいだ状態)の治療で使用しています。
しかし、先ほど説明した通り、末梢神経には再生能力があるため、一定期間で麻痺は回復します。麻痺している間は、顔の表情がなくなるので、いわゆる仏頂面になります。
プチ整形で知られる、
コラーゲン注入、ヒアルロン酸注入、ボトックス注射は、安全だけど、効果が一定期間なのが欠点ですね。