皮膚・爪・髪の病気/発疹・蕁麻疹(じんましん)

寒いとかゆくなる?寒冷蕁麻疹の予防と対策法(2ページ目)

寒冷蕁麻疹(じんましん)は、皮膚温度の低下がきっかけとなって起こります。一見、鳥肌のように見え、。秋から冬の外気温の変化、入浴後の脱衣場や日の入り後のジョギング中の発汗などで痒みを感じることが多いようです。痒みを収める対策法は上手に暖めることにつきます。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

寒冷蕁麻疹の予防法・対策法…まずは寒冷刺激を避けること

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気持ちいい冬の露天風呂にも御用心!
寒冷蕁麻疹の予防は、なんといっても皮膚温度の急な下降を避けること。とはいっても下手に厚着をすると、暖房が強い場所で発汗し、冷たく乾燥した外気にふれて汗が蒸発したときに、結果的に寒冷刺激を受けてしまうことになります。

特に女性の場合は、ワンピースなどは温度調節に不向きです。寒冷蕁麻疹による痒みが起きやすい人は、できれば首元の温度変化を避けるためにハイネックを着用し、マフラーなど巻物を併用するとよいでしょう。上半身の温度調節ができるようにセーターよりもカーディガン。足の寒冷刺激を避けるためにスカートよりもパンツルックがオススメです。

寒冷蕁麻疹による痒みの治療法は「暖めること」

たかが蕁麻疹、寒冷蕁麻疹と侮ってはいけません。寒冷蕁麻疹で起きている反応は、部位は限定されていますが、いわゆるアナフィラキシーショック(アナフィラキシー様ショック)と同じ反応です。全身に広がり呼吸困難を起こすような状態になれば、救命救急措置が必要な事態になることもあります。

寒冷蕁麻疹を起こした場合の治療は、寒冷刺激を取り去ること。すなわち、体を暖めることにつきます。薬物療法の有効性については効果の判定が難しいので私は積極的にはお薦めしません。
  • 屋外で起こした場合は、とにかく暖かい建物中に入りましょう
  • 入浴後に脱衣場で起こすような場合は、ホテルなどにあるようなガウンを使って体温低下を防ぎましょう
  • ジョギング後に起こすような場合は、暖かい建物の中から走り始めて最後も建物の中で走り終わるようにしましょう

寒冷蕁麻疹は寒冷刺激がなくなれば、消えるのが普通です。寒冷刺激が無くなった状態で蕁麻疹の状態が持続する場合は、寒冷刺激とは異なるきっかけの可能性がありますので、皮膚科を受診しましょう。
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