耳・鼻・喉の病気/その他の耳の病気

急なダイエットが招く障害。耳管開放症!(2ページ目)

急激なダイエットも引き金になる「耳管開放症」。自分の声が急に大きく聞こえたり、鼻の呼吸音が響いたりしたら要注意!今回は「耳管開放症」の仕組みと診断方法をご説明します。

西園寺 克

執筆者:西園寺 克

医師 / 感染症・健康情報ガイド

耳管ってどこに?役割は?

顔正面から見た耳の構造
正面から見ると矢印の耳管は鼓室から目の下を斜めに鼻腔に続いています
耳管はどこにあるのでしょうか?耳小骨がある鼓室は耳管を通じて鼻腔と連絡しています。

高層ビルなどで高速のエレベーターで上昇すると耳の詰まった感じ(耳閉感)を憶えますね。その時に唾液を飲み込むと耳閉感が消えます。普段閉じている耳管が開いて鼓膜の外と鼓室の空気圧を調節したのです。鼓室の圧の調節が耳管の1番目の役割です。2番目は鼓室からの老廃物の配管としての役割です。

こまった点では、子供では耳管が大人より短くて、傾斜が緩い点です。そのために耳管からの炎症が鼓室に伝わって、中耳炎の原因となります。中耳炎では耳管狭窄症を起こしがちですが、耳管狭窄症から耳管開放症に移行することがあります。



自声強調って何?

耳管は通常は閉じています。耳管を通じた音は鼓室には届きません。ところが耳管開放症の人では声帯からの自声が耳管が開いているので、鼓室に届いてしまいます。鼓室から鼓膜を振動させてしまいます。そのために気導、骨導耳管からの音が合わさって聞こえてしまうのです。

声を出していない時は鼻からの呼吸音も耳管を通じて鼓室に届いてしまいます。本来聞こえない呼吸音という音に悩ませられる事になってしまいます。

>>次のページでは、耳管開放症について更に説明します>>
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