認知症/認知症の基礎知識

ご近所応援団で徘徊対策!

徘徊によるお年寄りの行方不明や死亡事故が後を絶ちません。もしも両親が徘徊を始めたら、どうすればよいのでしょうか?仕事を持つ人のケースについて考えてみました。

執筆者:西川 敦子

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徘徊によるお年寄りの行方不明や死亡事故が後を絶ちません。もしもご両親が徘徊を始めたら、どうすればよいのでしょうか?
「認知症、徘徊で死亡・不明905人」「相談は2万件超」――今回、報道されたショッキングなニュースに耳を疑った人も多いのでは。警察庁によれば、全国すべての警察署を対象に調査したところ、家族などからの相談や捜索願の総数は年間2万3668件。事故などで死亡が確認されたのはなんと548人、昨年末までに発見されなかった行方不明者も357人いたとされています。 警察では市町村や消防、福祉施設と連携し、こうしたお年寄りを捜索する「はいかい老人SOSネットワーク」を設置。とはいえ、対策は万全とは言えず、今後の取り組みには課題が残るよう。さて、もしご両親がある日突然徘徊を始めてしまったら、はたしてどうすればよいのでしょうか?



どうして徘徊が起こるの?


アルツハイマー病の徘徊は、記憶障害や、時間・場所・人がわからなくなる見当識障害が原因。道がわからなくなり、結局行方不明になりがちです。背景にあるのは、心理的な問題。自分が今いる場所、状況、時間がわからない不安感や誰にも必要とされていないのではという寂しさが引き金になっているとされています。

亡くなった友人や家族に会いに行こうと考える場合もあれば、主婦時代を思い出し、夕食の買い物に行こうとしていることもあります。また、現在暮らしている家を自宅と認識できず、以前住んでいた家に帰ろうとするケースも。気持ちが落ち着かず、不穏行動に出てしまう人もいます。とくに夕暮れ時になると帰宅願望が強くなり、徘徊が起こりがちです。

どう対処すればいいの?


頭ごなしに「どこへ行くの?!ひとりで出かけちゃだめ!」などと行動をさえぎらないこと。お年よりはそれぞれ自分なりの理由があって外出しようとしているのです。「あら、出かけるの?行っていらっしゃい」「もうじき晩御飯だからすぐ帰ってきてね」などと落ち着いて対応しましょう。

そして、そっと後からついていくようにします。頃合を見計らい、「あら偶然ね、そこら辺でお茶でも飲みましょう」「お腹が減らない?みんなで夕食を食べましょう」などと声をかけてみてください。「自分は自由に行動できるんだ」と認識できれば、気持ちも落ち着いてきます。

ただし、仕事などで家を空けることが多い場合はそうもいきません。「閉じ込められたりすると、認知症はますます進んでしまう」とされていますが、介護する側が外出する際は、外から鍵をかけざるをえないことも――。さてこんなときはどうすればよいでしょうか?

ガイドの場合


ガイドもアルツハイマー病の高齢者を在宅介護していますが、仕事柄、家を空けることが多いのでこんな対策を立てています。

■頻繁に外出させる
散歩や食事、お茶、買い物などあらゆる機会を利用して、とにかく一緒に外出!ホームヘルパーさんや近所のお友達にもお願いしています。本人は外出したこと自体は忘れてしまうのですが、おかげで「閉じ込められている」という意識は持っていないようです。

■近所に知り合いを作る
買い物や外食などはなるべく自宅近くのお店ですませています。その際、お店の人と世間話などして顔なじみになっておきます。本人を紹介しておいて、後から「迷子になりやすくて困っている。万が一、ひとりで歩いているのを見つけたら教えてほしい」と連絡先を知らせています。

■名刺をたくさん用意
自宅住所や連絡先を記した名刺を作り、バッグや財布などあらゆるところへしのばせています。本人にも「お知り合いにあげてね」と大量に手渡しています。とんでもない人に渡してしまい、困った事態になるかもしれませんが、そのときはそのとき!と腹をくくっています・・・。

このほか、女性の場合は名前や連絡先を裏に彫ったペンダントをプレゼントするのもOK。気に入っていつも首にかけていてくれればしめたものです!



さていかがでしたか?自分ひとりでは見守りきれなくても、地域に応援団がいれば大丈夫!ケアマネージャーさんやホームヘルパーさん、家族、友人などなど、いろいろな人にSOSを送るようにしましょう。

【関連ガイドリンク集】
  • 体験者の声も聞きました。詳しくはこちらから!
    徘徊は突然やってくる from All About 介護サイト
  • 更新日:2005年09月25日

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