放射線・放射能汚染・医療被曝/医療被曝の安全性・リスク (レントゲン・CT)

レントゲンにCT……放射線被曝は大丈夫?

がんの治療が進むと、何度も何度もレントゲン室に足を運びます。広い撮影室にぽつんと残された時などに、放射線被曝の問題が気になる方も多いと思います。結論は心配ご無用。その理由をご説明します。

この記事の担当ガイド

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

医療現場における放射線被曝のホントのところ

医療現場における放射線被曝
医療現場で用いられている様々な検査で、一体、どの程度の放射線被爆があるのか。イメージではなく、その事実を知ることは大切です。
放射線の量を示す単位としては、mSV(ミリシーベルト)というものを使います。

一般に、人間の体に影響がではじめる放射線被爆の量としては、200mSVと言われています。原子力発電所などの事故で、致命的な障害を起こしたような被曝量としては、数千から1万mSVのケースが報告されています。

では、病院での検査は、どうでしょうか。

たとえば、撮影の条件によっても、多少異なりますが、胸のレントゲン撮影では、0.05mSV。胃のバリウム検査では、2.0mSV。頭部のCTでは0.5-1.5mSV、胸部のCTでも7.0mSVといったところです。

また、意外なようですが、私たちは自然界からも放射線を浴びていますが、その平均が年間2.4mSVと報告されています。

このように、私たちがレントゲンやCTなどの検査で被爆する線量は、健康に影響を及ぼす可能性の線量と比較すると、きわめて小さいと考えられます。

医療行為の原則とは

医療行為の原則
レントゲンやCT検査を含めて、医療行為の原則とは、リスクをベネフィットが上回っていると判断した場合にのみ行うということです。
医療における放射線被曝がいくら少ないとは言っても、むやみやたらにレントゲン検査を行うことはありません。

私たち医師が、検査だけでなく、処置や手術、投薬といった医療行為を行うのは、かならず、それらの行為のもたらすベネフィット(利益)が、それに伴うリスク(危険性)を上回っている場合に限られます。

あなたのがんの治療や検査において、種々の検査が立て続けに行われることも、場合によってはあるかも知れません。しかし、基本的に、医療における放射線被曝は、健康被害をもたらす量よりもきわめて少ないことを、まずは、知っておいていただきたいと思います。

また、その検査を指示する医師は、少ない放射線被曝の危険性よりも、それによってもたらされる種々の画像情報から得られる利益が多いと判断していることを思い出していただければ、と思います。

そして、最後に。不安なことやわからないことがあれば、率直に、主治医に尋ねてみてください。きっと、気持ちが軽くなるような答えが返ってくると思います。


【関連リンク】
医療放射線被曝に関するわかりやすい解説
放射線被曝について(松下記念病院 放射線科)

放射線は検査のみならず、がんの治療にも用いられます
メスを使わない手術!?定位放射線治療とは?(All About がん・がん予防)

航空機による放射線被曝についてはこちらをご覧下さい
航空機による放射線被曝の安全性とリスク

更新日:2007年07月06日

あわせて読みたい

    この記事を読んで良かったですか?

    良かった

    23

    この記事を共有する