仕事・職場のストレス

更新日:2002年12月03日

労働時間は減っても心の病は止まず・・・ 増える働く人の「心の病」

「産業人メンタルへルス白書」にて、最近の働く人のストレスの増加が報告されました。今回は、この白書にフォーカスを当て、働く人のストレスについて探っていきたいと思います。

大企業ほど心の病に悩む人は多い

今年8月に財団法人社会経済生産性本部から発表された「産業人メンタルへルス白書」によると、最近3年間の企業における「心の病」は約半数の企業が増加傾向にあるとの回答が得られたと報告しています。

この回答を規模別に見ると、3,000人以上の企業では61.5%と最も高く、1,000人~2,999人の企業では55.1%、1,000人未満では34.6%となっており、大企業ほど心の病が増えている現状が浮かび上がってきます。

こうした心の病のうち最も多いのは「うつ病」で3,000人以上の規模の大企業では、心の病全体の中で8割以上を占めています。

さらに、驚くことに心の病で1ヶ月以上休業している人は58.5%の会社で「存在している」との回答が得られ、3,000人以上の規模では89.7%の企業が存在する、と答えています。

労働時間は減っているのに、ストレスを抱えている人は増えている

また同調査で、企業内で相談される心の病は、「職場の人間関係に関すること」(47.8%)と「仕事に関すること」(38.6%)の2点、つまり職場・仕事に関する内容が多いとの結果が得られました。

こうした調査報告により、日常生活が仕事を中心に規定されていることが心の病の重大な原因となっていることが分かります。厚生労働省による調査を見る限り、年間総労働時間自体は毎年着実に減少しているものの、心の負担は反比例にして増加の一途をたどっているようです。

不況下の昨今、経営者側、労働者側の双方ともがストレス、危機感を感じずに企業活動を行うのはなかなか難しいでしょう。
しかし、経営者側は労働者に生じる心の病を個人の問題として片付けず、過ノルマの負担やリストラへの不安等、職業生活の歪みが生む心の問題に常に目を向けておく必要があります。

また、労働者側は常に自分の心の健康に気を配り、これらの問題を自分個人の中にためこまず、社内の相談機能、また家族や友人、カウンセラー等に打ち明けるように心がけることが必要です。

■もっと情報!関連サイト■
 ・「産業人メンタルへルス白書」の概要はこちらで見られます!
  →財団法人社会経済生産性本部
 ・職場のメンタルへルスから労災まで!
  →【AllAbout Japan/ストレス】仕事とストレス
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大美賀 直子

メンタルヘルスの分野を中心に執筆する産業カウンセラー、ジャーナリスト。都内私立大学学生相談室カウンセ…

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