運動と健康/リハビリ・介護予防

転倒・骨折はセカンドライフの命を縮める

思いもよらず転倒し、骨粗しょう症によって病的骨折を起こしてしまうことがあります。骨折によって寝たきり状態に陥ってしまうことも多いのです。家庭内でいかにして転倒をしない環境を作るかを考えてみましょう。

執筆者:吉國 友和

「朝は4本足、昼は2本足になり、夕方には3本足となる生き物、な~んだ?」

誰もが一度は聞いたことのあるクイズ、答えは「人間」ですね。赤ちゃんはハイハイをするので4本、成長してからは2本で歩き、加齢によって歩行に支障が出ると杖を使うので3本足ということです。杖を必要になる頃に転んで骨を折ってしまうと、命に関わる病気を招いてしまう可能性があります。


転倒して骨折……1年後の死亡率上昇!

水周り
住宅を建築あるいはリフォームする際には、デザイン性を重視するあまり水周りの環境をおろそかにしないようにしてください
骨粗しょう症のように、ちょっとしたことで骨折しやすくなる病気があります。昨年秋の記事でも記載しましたが、骨折しやすい箇所は次の通りです。
  • 大腿骨頸部(足のつけ根、股関節付近)……つまずき・転倒
  • 脊椎圧迫骨折(腰痛の原因にも)……しりもちをつく
  • 手首……転んだ拍子に手をつく
いずれも転んでしまうことが一番の要因となっています。特に、大腿骨頸部骨折では寝たきり状態になってしまうこともあります。そうなってしまうと誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん※)を併発しやすく、1年後の死亡率も上昇することが知られています。


※誤嚥性肺炎……別名を嚥下性肺炎(えんげせいはいえん)。食物・唾液などが誤って気管の中に入ると、口の中の雑菌も一緒に吸い込んでしまうために肺炎を起こした状態。ムセ込みや咳はこうした誤嚥を防御する反射の1つだが、そうしたことの見られないままに重篤な呼吸不全で発見されることも少なくない。加齢現象による嚥下機能の低下(飲み込みがうまくできない)、脳血管障害後遺症(脳梗塞など)・大腿骨骨折後など、何らかの病気のために長期間寝たきり状態になってしまうと、この肺炎を起こす危険性も高まる。

骨粗しょう症の予防策は前述の記事でもご紹介していますが、今回は転倒の防止策、いかにして転ばないようにするかを考えてみたいと思います。


家庭の中で転倒しやすい所

転倒というと、何となく不慣れな外出先というイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。しかし、実際には家庭の中でちょっとしたことでつまずいてしまうことも多いのです。こんなシチュエーションで足が滑ったことはありませんか?
  • 敷居などのわずかな段差
  • 入浴後の脱衣所
  • 台所の足拭きマット
  • 床に落としていた新聞広告(特にツルツルしたカラー広告)
50代まではそれほど気にならない床の段差であっても、10年20年たつと転倒の原因になってしまうことがあります。バリアフリーのリフォームを考えるのであれば、段差をなくすことに加えて、浴室・脱衣所を滑りにくい床にすることが対策です。また、つま先が反り返ったスリッパを用いると段差につまずきにくくなります(転倒防止グッズとしても商品化されています)。

このように、転倒に関わる外的要因を排除した後は、ご自分の体を転びにくくする方法を実践しましょう。

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