怪我・外傷/捻挫・肉離れ・突き指

捻挫・肉離れの症状・治療法・処置法(2ページ目)

スポーツはもちろん、日常的な動作でも起きることがある捻挫、肉離れ。捻挫、肉離れの原因、症状、治療法について解説します。

富永 喜代

執筆者:富永 喜代

医師 / 痛みの治療・麻酔ガイド


肉離れとは

突然、激しく筋肉が過剰に引き伸ばされた反動で、反射的に元の状態に戻ろうとした筋肉が、思わぬ大きな力で収縮してしまったため、筋肉に予測できない強い運動の負担がかかり、筋線維や筋膜が傷ついた状態です。

陸上競技のダッシュやサッカーでは太もも裏側に、ジャンプをするバレーボールやバスケットボールでは太もも前面に、テニスではふくらはぎによく起こります。

肉離れの症状

プツッと音が鳴り、突然、激痛を感じます。肉離れを起こした部位は、出血と腫れがあり、指で押さえると痛みが強くなります。また、筋肉を無理に伸ばそうとすると、痛みが強くなることも特徴です。

肉離れの治療

肉離れを起こした直後のRICE療法によって、筋肉の出血を最低限に抑えることが、非常に重要です。いったん筋肉の中に、大きな血のかたまりが出来てしまうと、再び肉離れを起こす可能性が高まり、治癒期間も延びてしまうからです。軽い肉離れの場合は、まずできるだけ早くRICE療法を行い、数日間、継続します。その間、痛みどめなどを飲み、安静を保ちましょう。数日後、出血と炎症が治まった後で、軽いマッサージなどのリハビリを開始します。筋肉自体が切れてしまった重症の場合では、手術治療で血のかたまりを取り除き、筋肉を縫い合わせます。

肉離れの予防

一度でも肉離れを起こされた方は、再発を防ぐために、運動前のストレッチを入念に行いましょう。スポーツの後は冷却をして、筋肉に炎症を残さないようにすることも大切。プロ野球のピッチャーが、試合終了後に肩に氷枕を当てて弾性包帯で固定している姿を、テレビでご覧になったことはありませんか?スポーツの後の冷却は、けがの予防にも重要です。

ワンパターンの同じ動作の運動を繰り返すことは、その筋肉に負担をかけ続けることになり、危険です。普段、球技をメインに行われている方なら、週末には水泳をやってみるなど、いろいろな種類のスポーツを楽しんでみましょう。
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