キャリアプラン/自己分析の方法

キャリアビジョンを描く自己分析の方法

キャリアプランの2番目の手順である、現在の自分の「強み」や「弱み」を知るために、「自己分析(アセスメント)の効果的な使い方」を中心にご説明します。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

キャリアプランの2番目の手順である、現在の自分の「強み」や「弱み」を知るために、「自己分析(アセスメント)の効果的な使い方」を中心にご説明します。

キャリアを考える上での自己分析(アセスメント)の位置付け

リラックスして、自分自身を棚卸しする時間を確保しよう!
キャリアプランを策定する上で、まず、バリュー(価値観)とキャリアの棚卸しをします。次の手順としては、現在の姿を知ることです。

現在の姿を構成する要素として大きく2つあります。1つが能力・スキル面で、もう1つが性格・パーソナリティー面です。ここでは自分のレベルとタイプを客観化する作業をします。

能力・スキルはを2つに分かれます。どの組織でも共通する普遍的で基礎的な能力と業種や職種特有の専門的な能力です。

前者は移動可能でいつの時代でも必要なスキルです。成果を出す土台となるものですので、案外意識して手を付ける人が少ないものです。後者は実務を通して培われる能力ですので、即効性が高く成果がすぐに表れるものです。このところ、特に20代を中心とした若手のビジネスパーソンの方々は前者が弱く後者が強い、「頭でっかち」の傾向があります。

前者は毎日の積み重ねで構築できる能力ですが、その形成には相応の時間がかかり、後者は技術革新などの時代の流れで陳腐化するリスクがあります。自己防衛のためにも普遍的な基礎能力をきちんと構築することをお薦めします。普遍的な基礎能力とは、ビジョン策定などの概念化能力、リーダーシップなどの人間系能力、プレゼンテーション、時間管理などの専門的能力を意味します。

コンピューターで捉えると、OS(基本ソフト)とアプリケーション(業務ソフト)の関係です。OSがよくないとアプリケーションのパフォーマンスが悪くなります。人間の能力も全く同じです。基礎能力がないと実務能力はなかなか発揮されないものです。

ガイドはOSの部分を、10年以上にわたり延べ30万人以上のビジネス基礎能力を数値化しました。そこでわかったことは、職位が上がるほどビジネス基礎能力のスコアは高いということです。つまり、上に立つ人は基本ができているということに他なりません。アスリートも然りですね。良い筋肉(OS)を持っていないといい記録は生まれません。スポーツの世界でもビジネスの世界でも本質的には同じことなのです。

ビジネス基礎能力を構築するためにも、キャリア開発は重要な位置を占めるのです。キャリアをテーマに策定することにより、企業経営での重要な要素であるバリュー(ブレないように価値観や行動規範を明確化する)・ビジョン(未来の理想像を描く)・ストラテジー(理想像までの道筋、アクションプランを作る)の各能力を個人として保有・策定・実行することにより、主体的に能力開発を行うことができるようになります。結果的にビジネス基礎能力が向上します。
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