文章:塚田 祐子(All About「フリーランス」旧ガイド)
平成19年度の税制改正から、フリーランス・個人事業にとって要チェック項目をまとめました。所得税、住民税の税率や減価償却の変更など、今年から実施される改正点について、是非、確認しておいてください。
今年から、住民税が上がる!
昨年の税制改正で、国から地方への税源移譲がなされ、所得税と個人住民税の税率が変わりました。いよいよ今年から、実施されます。以下の表の通り、住民税の税率が上がった分は所得税を下げて調整するため、基本的には<±0>になる、ということになっています。

※住民税の税率は、「所得割」の税率です。
しかし、源泉徴収される所得税(10%)はそのまま天引きされ、住民税は、昨年の課税所得金額へ新税率をかけたものが、今年支払う税金として請求されます。ということで、負担感が先にやってきます。この増税分は、来年3月の19年分の所得税の確定申告の際に調整されることになります。
しかし、ここでちょっと問題が!
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| 今年から来年にかけて、住民税、所得税の金額がどう変わるか、チェックする必要があります。 |
昨年と今年の売上がそう変わらず、住民税と所得税でうまく<±0>できればよいのですが、なんらかの事情で今年の売上が下がってしまい、調整(減額)する所得がなくなった(所得税がかからない)場合は、所得税から差し引けないため、住民税のみが負担増になってしまいます。また、所得税は、扶養控除や配偶者控除などの「所得控除」を差し引いた金額が課税対象となっています。一方、住民税には、それらの控除がありません。従って、税率を調整しても、税負担は増えてしまいます。
運用面では、色々と支障がでてきそうです。そこで、これらの税源移譲による税負担増を是正するために、減税措置(住民税を減額する調整控除)や経過措置(改正前の税率による税額まで減額)が設けられています。
※年度間で所得変動があり、経過措置の適用を受ける場合には、平成20年7月1日から平成20年7月31日までの間に申請書の提出が必要になります。詳しくは、納税地の税務署へ確認をしてください。
※住宅ローン控除を受けている方への調整措置については、
コチラを参照ください。適用を受ける場合は、申請書の提出が必要となります。
では、今年の住民税はいくらに…?
ちょっと心配になった方は、以下のサイトへ。昨年の住民税額を元に今年の金額を試算できます。
⇒
19年度の住民税額を計算してみよう!(総務省・全国地方税務協議会)
えっ、所得税も上がる!?
税源移譲による増税が起こらないように、以上のように配慮がなされるようです。しかし、「
定率減税」が、所得税、住民税ともに今年から全廃されるので、結局、所得税は税率が下がるといいつつも、結果的にはトータルで増税となります。
では、どのくらい?
■課税所得が18・19年ともに500万の場合【昨年】 所得税=500万円×旧税率-6.7万円(定率減税10%)=60.3万円
住民税=500万円×旧税率-2万円(定率減税7.5%)=38万円
【今年】 所得税=500万円×新税率=57.25万円
住民税=500万円×新税率=50万円
※住民税は、所得割のみの金額です。
課税所得500万円のケースで試算すると、税率が下がったにもかかわらず、定率減税分が所得税額を押し上げてしまいます。すると、今年度は、住民税が増税された分の負担感は解消されない(所得税で調整されない)まま、昨年と比較すると、約9万円の増税ということになってしまいます。
改正事項まだまだあります。続きは、次ページへ>>