起業・会社設立のノウハウ/フリーランスになる

LLPを成功させる、5つの運営ルール

フリーランスの連携、共同化を考える、特集取材の第3回目です。行政書士として会社設立を支援し、ご自身でもLLPを運営されている横須賀てるひささんに、フリーの連携を成功させるポイントを伺いました。

執筆者:塚田 祐子

▼事例[1][2]と合わせてお読みください!
異なる専門分野のプロ4名が集結して、LLPを設立
個を大切にする会社形態、それがLLC!


【特集取材】
“人が資源”の新組織形態、LLP・LLCの活用事例[3]
LLPを成功させる、5つの運営ルール


フリーランスの連携、共同化をカタチにするLLP・LLCの特集取材の第3回目です。今回は、LLPを含む3つの事業体を運営する横須賀てるひささんにお話をお伺いしてきました。横須賀さんは、行政書士として独立後、事業ドメインを“起業支援ビジネス”に置いて、それを機軸に事業展開を図っています。起業や会社設立をサポートする専門家の視点から、LLPの立ち上げ経緯だけでなく、ジョイント・ビジネスを成功させるためのポイントについて、具体的なアドバイスをいただきました。

個人事業、有限会社、LLP、3つの事業体を使い分ける

横須賀てるひささん
行政書士として独立開業後、資格業の限界を感じて、事業ドメインを変更。現在は、“起業支援ビジネス”を3つの事業体で展開中。
23歳で行政書士として独立・開業した横須賀さんは、“3年は食えない”という資格起業を半年で軌道に乗せ、3年で3つの事業体を運営するまでに。(短期間に実現させたプロセスとノウハウは、“売上を劇的に増やす、ブログ営業術とは?”でご紹介しました。)個人事業、有限会社、LLPをどのように使い分けているのでしょうか。

「一番最初にスタートしたのは、行政書士業です。この仕事は、現在も個人事業でやっています。単純に株式会社化できないということもありますが、いまのところ法人化するメリットを感じていません。また、経営戦略上、行政書士業を極端に大きくする考えは持っていません。

行政書士以外の仕事として、コンサルティング事業とコンテンツ事業(教材の販売、セミナーなど)があります。これらは、有限会社パワーコンテンツジャパンでやっています。会社を作った大きな理由は、行政書士の副業と思われたくないためです。本業としてキチンとしたビジネスとしてやっています。

LLPパワーコンテンツパブリッシングは、編集プロダクションの役員をしている、出版プロデューサーの方と組んで、2人でやっています。パブリッシング事業は、当初どこまでやれるか分からなかったので、お互いに負担のかからないLLPでスタートさせました。LLPを選択した一番の理由は、組織そのものに課税されない(パス・スルー課税)ためです。」


LLPを作るきっかけは、出合いから

行政書士で起業した横須賀さんは、月の売上が100万円を達成した時に、同時に行政書士で稼げる限界を知ったそうです。なぜならば、売上に比例して、とてつもなく忙しくなっていったからです。そこで、先々を考えて、自分の価値を高めるためにやろうと思ったことが、自分の著書を持つことでした。そして、最初の著書の編集者との出合いが、LLPを作るきっかけとなります。

■LLC立ち上げまでの経緯
・2005年2月、2人は「ブログ営業術」の著者と担当編集者として出合う。

・出版から半年後、“一緒に本を作りませんか”と連絡をもらい、接触回数が増えて、お互いに人となりを知る。

・それぞれの得意分野が違うため、2人がジョイントすることで、(横須賀さんが)<企画から著者集め>+<出版社への営業、制作>の一連の流れができるようになる、という話をする。

・しかし、すぐに組まずに、横須賀さんは、自分でやれるかどうかの見通しをつけるために、他者の企画を出版社へ持ち込む。2冊の出版が決定したことで、企画・立案部分をやっていく自信を持つ。

・2006年6月、お互いに負担がかからない方法として、個人の立場でLLPを立ち上げる。

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