文章:藤井 孝一(All About「起業・独立開業」旧ガイド)
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| 本業は週末起業の障害ではありません! |
週末起業と本業の板ばさみになって、悩んではいませんか?いったい週末起業家は、本業と週末起業をそれぞれどのように位置づければよいのでしょう。もちろん、どちらの立ち位置が主になるかは、各週末起業家にとってケースバイケースでしょう。大切なのは、自分の中に占める会社の仕事の意味を明確にし、会社とどのようにつきあうかを決め、一旦具体的な行動指針に落とし込んだら、それを極力守ることです。
ほとんど役立たなかった大企業時代の仕事
サラリーマン時代、思い立ってから2年で独立開業をしようと考えていた私ですが、どうせ2年間サラリーマン生活を続けるのなら、できるだけ本業から給与以外の多くを吸収して、週末起業に生かそうと考えました。2年間という時間は、進むべき方向を見つけた人にとっては結構な時間だからです。
しかし、金融関係の会社で営業をしながら、週末に経営コンサルタントをしていた私にとって、本業の仕事が週末起業の役に立つとはとうてい思えませんでした。そこで、最初はその2年間、大企業でしか経験できないことを学んでおこうと決めました。自分の人生において、大きな組織で働くことは2度とないだろうと思ったからです。
例えば、会議の運営、役員の鞄持ちや接待、外人客の日本観光のお供、大企業とのおつきあい、ダイレクトメールやTVコマーシャルなど大予算のマーケティング、海外出張などは喜んで引き受けました。
今思えば、こうした大企業時代の仕事の経験は独立後、ほとんど役立ちませんでした。やはり大企業の仕事は、大企業だから生きるということなのでしょう。
むしろ、結果的に大きく役に立ったのは、サラリーマンという特殊な世界に身を置いて思ったことや、感じたことです。同僚のグチや、ヘンな上司のヘンな理屈、組織の理不尽なルール、素晴らしい福利厚生などなどに触れる日常が、サラリーマン向けに起業法を説くことになった私の財産になったのです。そういう意味では、私ほどサラリーマン時代の体験をフルに生かしているコンサルタントもいないと言えそうです。
本業とは、こうつき合おう
以上から、本業を週末起業に活かすための発想法をまとめました。
まず、週末起業の目的を明確にすることが大切です。目的によって、本業との関わり方が変わってくるからです。
一般に、週末起業を始める人があげる週末起業の目的には、次のようなものがあります。
・副収入
・充実した週末
・起業願望の充足
・独立開業の準備
・キャリアのリスク分散 他にもいろいろあると思います。あなたが「週末起業」したいのは、一体なぜでしょうか? 今一度、考えてみてください。
本業との関わり方を明確にする
次に、本業とどのように関わるのかを明確にします。これに関して、かつてある週末起業コンサルタントがおもしろいことを言っていました。彼は、自分の仕事をいくつかの事業部ととらえていたのです。
つまり、自分の事業には、コーチング事業部やメルマガ事業部など、いくつの事業部があり、その事業部の一つとして「サラリーマン事業部」なるものがある。サラリーマンとしての仕事は、その事業部の仕事と考えているというのです。
これは複数の週末起業事業が、本業の仕事と拮抗するぐらいの規模になっているということですから、すごいことです。さらに、彼の場合は非営利部門としての「家庭事業部」も順調に経営されているのです。この話題については、また別の機会に論じてみましょう。
会社の仕事を自分の中にどう位置づけるか
ここまでいかなくても「会社の仕事を自分の中でどのように位置づけるか」を考えることは、とても大事なことです。ほとんどの人が「自分の生活=会社の仕事、それ以外=余暇」くらいの認識しか持っていないからです。
そのために、「本業から何が得られるのか」を書き出してみるのがいいかも知れません。一般には、次のようなものが考えられます。
・仕事で得る経験
・仕事で知り合う人脈
・会社の名刺・名前他にも福利厚生とか、私のようにサラリーマン文化の体感とか、いろいろあるでしょう。
具体的な行動指針に落とし込む
本業とどのようにつき合うかを決めたら、本業と週末起業に関する自分なりのポリシーを持ち、行動指針を作っておきましょう。
週末起業を最優先していたら、本業で干されてしまい、会社にいられなくなりますが、だからといって、すべてにおいて本業を最優先するということでは、いつまでたっても週末起業が発展しません。
例えば、私は「会社のお客さんをクライアントにしない」というポリシーを持っていました。また、飲み会には極力行きませんが、歓送迎会は自分の部署の同僚に限って一人につき一回、公式な会合にだけ参加すると決めていました。
何もすべての週末起業家がここまで厳密なルールを決める必要はありませんが、意志の弱い私は、その時の気分でなし崩し的に参加したりしなかったりということがないように、こうしたルールを決めておいたというわけです。
さていかがだったでしょうか。「本業との関わり方」は、週末起業家にとってまさに大命題。今後もご一緒に考えてまいりましょう。