文章:藤井 孝一(All About「起業・独立開業」旧ガイド)
● 最低資本金は、完全撤廃へ「会社を作るためだけに資本金をかき集めてくる!」
そんな必要はなくなりそうです。政府は、会社設立に必要な「最低資本金」に関する規制を完全撤廃する方針を固めました。2005年に予定している商法改正で現行の最低資本金規制を廃止する方向です。
前回
1円株式会についてご紹介したばかりですが、それすら不要になりそうなのです。
会社を作る際に最低限必要な資本金の金額を定めた最低資本金規制が会社作りの障害になってきました。現行、株式1000万円、有限300万円以上用意することが義務づけられています。これが起業家の大きな負担になっています。
● 起業家の救世主1円会社のはずが…そこで登場したのが「資本金1円株式会社」の設立でした。ただこの制度では、5年後にやはり「最低1000万円の資本金が必要」としています。ところが政府は2005年に最低資本金規制を完全撤廃する方針を固めたのです。
これに対して今年2月「中小企業挑戦支援法」が施行され、設立当初5年間はこの規定を免除する制度が導入されました。結果、資本金1円で株式会社や有限会社が設立できることになりました。
これは「取引先から信用を得るために、会社は作りたいが資本金はない」という起業家に大いに歓迎されました。その証拠にこの支援法に基づいた会社「確認会社」の設立はすでに1500件にのぼります。
実は、最近多い知識集約型のITベンチャーやSOHO型の起業家の中には、それほど大きな資本金が必要ないケースが増えているのです。週末起業家もたいていは“超”小資本起業なので、最低資本金を必要としない会社設立に熱い視線を注いています。
● 5年後が怖い“1円起業家” 政府はそれに気をよくしたのか、「まだまだ手ぬるい」と思ったのか、そもそも最初からそのつもりだったのか、今度は「無条件で資本金1円の会社設立を認めよう」と言い出しています。これが最低資本金規制の完全撤廃です。
実は「中小企業挑戦支援法」は時限立法でこれが大きなネックになっています。1円会社もお目こぼしは5年間で、5年経てば株式会社で1000万円、有限会社で300万円必要なのです。集まらなければ、解散もしくは格下げです。
だから「軽い気持ちではじめると後悔するぞ!」と警鐘を鳴らしたのです。