IT経営の基礎知識

更新日:2005年10月10日

『一太郎』は家庭教師先の子供の名前

「企業のIT活用」版トリビアの泉No6です。ワープロ『一太郎』は家庭教師先の子供の名前だった、最初の日本語ワープロは630万円もした!、「かな漢字変換」は主流ではなかったの3本です。

<目 次>
■ワープロ『一太郎』は家庭教師先の子供の名前だった
■最初の日本語ワープロは630万円もした!
■「かな漢字変換」は主流ではなかった


最初の日本語ワープロは630万円もした!

今ではパソコンでワープロを使うのがあたりまえですが、最初は日本語ワープロ専用機として登場しました。
パソコンでワープロを使う
今ではパソコンでワープロを使うのがあたりまえ

日本最初の日本語ワープロ機が発表されたのは1978年9月26日でした。これを記念して9月26日は『ワープロの日』になっています。
※その前年、1977年5月のビジネスショーでシャープが日本語ワープロ機を発表しましたが、これは参考出品でした。

発売したのは東芝で、『JW-10』という名前でした。価格は630万円です。

大きな机がまるまるワープロという代物でした。記憶装置は10Mバイトのハードディスクと8インチのフロッピーディスクです。  >> 東芝科学館 日本語ワードプロセッサー

当時、企業で漢字を入力する場合は漢字タブレット方式といって一覧表から漢字を拾って入力する方法が普及していました。たくさん並んだ漢字から目的の1字を見つけなければならず、なんとも時間のかかる方法でした。

価格が下がる

日本最初の日本語ワープロ機は630万円という価格で、とても普通の企業が買える価格ではありませんでしたが各社から新しい機種が発売されるたびに価格が下がっていきます。

1979年にシャープから『WD-3000』(書院)が295万円で発売され、1982年に日本電気から『NWP-10N』(文豪)が99万8千円で発売され、ついに100万円をきりました。

同じ1982年に富士通から『My OASIS』が75万円で発売され、今度は東芝からは『JW-1』が59万8千円の価格で発売されました。4年前の『JW-10』から10分の1の価格まで値下がりしたことになります。この頃から企業にワープロが普及しはじめました。

パーソナルワープロの時代へ

東芝から最初のワープロが登場した頃、ワープロが普及するかどうか疑問視され、当時の新聞には『将来安くなって、はたして一家に一台ということになるかどうか』と書かれていました。
富士通のオアシスポケット3
パーソナルワープロの名機:富士通のオアシスポケット3

この予想は大ハズレとなります。
1983年にパーソナル・ワープロとしてキャノンから『キャノワード・ミニ・ファイブ』が29万8千円で登場します。個人向けを狙った最初のワープロで、家の机の上に置けるコンパクトなサイズでした。

やがて値段が下がり10万円以下で買えるようになると個人向けのワープロ専用機が爆発的に普及します。『オアシス』、『文豪』、『ルポ』、『書院』などのワープロ専用機が店頭を飾りました。

ところが『一太郎』などパソコンのワープロソフトの機能が充実し、また表計算ソフトなど他のソフトと連携させる使い方をするようになってきました。こうなるとワープロ専用機の出番がだんだん少なくなっていきます。

2002年、最後まで生産を続けていたシャープがワープロ専用機の生産をやめ、ワープロ専用機の時代は終わりました。

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水谷 哲也

中小企業のIT導入・活用を支援コンサルタント。累積相談件数が2600件以上。大学などで情報処理教育の…

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