語り継がれる永遠の記憶
9月の声を耳にすると誰もが地震を連想するほど、「あの日」の記憶は今でも語り継がれています。そう、大正12年(1923年)9月1日に起こった関東大震災がそうです。ちょうどお昼の時間でもあったことで火災による二次被害も重なり、死者と行方不明者を合わせて14万人以上にものぼる大災害となりました。近年では平成7年1月17日の阪神・淡路大震災が記憶に新しいですが、こちらは6433名の方が帰らぬ人となっています。地震大国日本で暮らしていく以上、地震とは仲良く(?)していかなければなりませんが、上手に付き合っていくためには設備上の対策が欠かせません。
そこで今回は、分譲マンション販売のけん引役となっているタワーマンションの地震対策をご紹介しましょう。
■地震エネルギーを吸収する制震ダンパー
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| タワーマンションでは様々な耐震設備が使用されている。 |
地盤と建物のあいだに積層ゴムを挟み込み、地震の揺れを建物に伝えないようにする「免震構造」に対して、建物の各階にねばりのある鋼材(制震ダンパー)を設置して階ごとに地震エネルギーを吸収して小さくするのが「制震構造」です。建物をゆっくり揺らして地震エネルギーを運動エネルギーに変えて逃がす免震方式は「横ゆれ」には威力を発揮しても「縦ゆれ」には通常対応できない弱点があり、また、柱やはりの損傷を軽減する効果も高いため、タワーマンションでは主に制震構造が採用されています。
■地震管制装置つきエレベーター
災害時にエレベーターを利用することは危険ですので避けなければいけませんが、乗っている最中に地震が発生することは考えられます。その際にエレベーターに閉じ込められないよう、地震を感知すると最寄階へ自動的に停止する安全装置がエレベーターに装備されています。
■停電にも備えて自家用発電機を設置
米国カリフォルニア州では街全体が停電となりパニックとなったトラブルがありましたが、「ひとつの自治体」とも呼ばれるタワーマンションでも電気がストップしたら、防災設備が動かなくなり二次災害を招きかねません。そこで、建物内に自家発電装置を設置して電力供給が止まらないよう対策を立てています。
■防災センターで24時間有人管理
大規模物件になると防災センターのあるマンションも珍しくなくなっています。外部の警備会社が常駐する場合もあれば、受託管理会社の専門スタッフが勤務することもありますが、総じて24時間有人管理で住まい手の安全を見守っています。
■ガス漏れを遮断するガスメーター
ガスメーターにマイコンを取り付けることで、大きな揺れを感知するとガス供給を自動的にストップします。また、微量のガスが長時間使われると「ガス漏れ」と判断して、この場合も自動的にストップするようになっています。
■耐震ラッチ 耐震ドア枠
タワーマンションに限らなくなっていますが、揺れで戸棚の扉が開き、なかの収納物が落下してケガをしないように耐震ラッチ、そして地震によって玄関ドア部分が変形しても扉が開くよう耐震ドア枠や耐震丁番(ちょうばん)も定番となりました。
居住者で防災組織を立ち上げる
以上、地震対策のハード部分を紹介してきましたが、ソフト面をおろそかにしてはいけません。定期的に防災訓練を行い、日頃から災害に対する危機管理を持つことも重要です。「天災は忘れた頃にやってくる」もので、
心の油断が被害を拡大させては元も子もありません。自分の財産そして生命を守れるのは自分自身だけです。「あの日」の教訓を思い出し、ひとり1人が地震に備える心構えが欠かせません。
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