「過去」の経験則は通用しない
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| 戻れるものならあの頃に戻りたい? |
ひと昔前まで、住宅ローンといえは住宅金融公庫が代名詞となっていましたが、最近はすっかり様変わりしています。
将来的に住宅金利が上昇を続けることが明白な時代であれば、少しでも金利の「上昇リスク」を回避するために、長期固定金利を選択することが賢明でしたが、景気がデフレ局面を迎え緊縮経済となると一転、こうした「過去の経験則」は役に立たなくなり、長期の固定金利は「裏目」となっていきました。
ちょうど10年前にさかのぼり、平成6年12月の公庫基準金利をみると4.35%(H6年12月6日~H7年2月14日受付分)でした。当時に公庫融資を受けた方は二段階金利により11年目以降、つまり今月(H16年12月)から4.85%へ引き上げられています。
平成15年10月から始まった証券化支援による公庫の新型ローンは、本年12月資金実行分で平均金利が2.94%(もちろん最長35年完全固定金利)、また、3年固定特約金利で1.0%を下回るローン金利を提示している民間銀行も登場しており、このご時世に4.85%がいかに高金利であるかお分かりいただけると思います。市中金利が下落しているにもかかわらず、「長期固定」のおかげで金利が高止まりしてしまい、こうした結果を招いているのです。まさに
長期固定の弊害と言えるでしょう。
4.0%以上の固定金利でローンを組んでいる方は、一刻も早くローンの借り換えをしたいものです。
3年固定金利が全体の3分の1を占める
こうした社会背景や、平成13年に閣議決定された公庫の「5年以内の廃止および独立行政法人化」により、民間金融機関でも変動金利一辺倒であった住宅ローンに一定期間の固定金利を採用した、いわゆる「固定特約金利」を導入し、公庫に対抗する姿勢を示すようになりました。民間機関にとって最大のライバルであった公庫がその姿を消すことがはっきりしたことで、各金融機関は闘志意欲をかき立てられたのです。
そして、こうした一連のなかで、
住宅ローンの勢力図は大きく様変わりしていったのです。

国交省が行なった「平成15年度民間住宅ローンの実態に関する調査(民間金融機関向け)」によると、住宅ローンの金利形態別新規貸出額の内訳で、固定金利期間選択型3年(=3年固定)が3分の1を占め、圧倒的な人気となっています。次に、変動金利と固定金利期間選択型2年がともに2割弱となり、公庫のような全期間固定金利は1割弱となっています(円グラフ参照)。
「低金利の恩恵を少しでも受けたい」ことが理由で、同時に、以前は営業マンに勧められるまま何も考えずにローンを組んでいた消費者が知恵をつけ、自身の判断で資金計画を行なうようになったことも影響しています。
「自己責任」原則の時代が到来
700兆円もの財政赤字を抱える国も、バランスシートの改善に全力を注ぐ企業も、昔のように我々個人の面倒をみる余裕はなくなっています。安心して暮らせる年金生活も、終身雇用や退職金も今は昔です。もはや、すべて自分で準備するしかないのです。
住宅ローンについても例外ではありません。「自己責任」原則にのっとり、無駄な利息を払わされないように適時なローンメンテナンスを心がけることが不可欠です。
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