文章:森 康博(All About「経理の仕事」旧ガイド)
デトックスは、人間だけのもの?
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| デトックスでリフレッシュ!でも、その気持ちよさを少し試算表にもおすそ分けしてあげてください。 |
「こんど、友達と岩盤浴行くんです。とても楽しみー。デトックスでキレイになってきますね!」
こんな言葉を、ここ半年くらいでしょうか?クライアントの経理担当の女性の方からかけられるようになってきました。
最初のうちは「岩の上で寝転がって一体何がおもしろいんだろ?」と心の中で密かに思っていたのですが、調べてみると(もちろん、「All About」でね!)これがびっくり、岩盤浴で体内に溜まっていた毒素を体外に排出する効果が期待でき、更には、痩せやすいカラダ作りにも役立つとか!
キレイになること、とても結構。リフレッシュすれば、きっと仕事の能率もあがることでしょう。
……しかしながら、「経理の仕事」をするアナタばかりがより健康かつ、ビューティフルになって良いものでしょうか?美しさを独り占めなんて、ちょっとズルイです。なんて私は思うわけです。
お気づきではないかもしれませんが、アナタの目の前の、そう、決算書や試算表も「デトックス」したがっていますよー!
さすがに「岩盤浴」とはいきませんが、早速、決算書や試算表のデトックスの方法を見ていくこととしましょう。さあ、お手元に決算書または試算表をご用意ください。
まずは「勘定科目の数」からデトックス
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| 「確かに細かいけど、これじゃ何が何だか分からないよー!」試算表は見る人の立場も反映して作らないと、せっかくの情報も上手く伝わりません。 |
最初に「勘定科目の数」に着目してみましょう。貸借対照表にも、損益計算書にも、色々な科目がズラリと並んでいます。……でも、ちょっと考えてみてください。会社が出来たばかりの頃は、こんなに勘定科目は使っていなかったのではないでしょうか?
大抵の会社の場合、設立当初は「普通預金」「資本金」「売上」「仕入」「給与手当」「地代家賃」にあと数科目くらいしか使用しません。それが会社が大きくなり、取引が増えるにつれ勘定科目が増えていくのです。
会計ソフトには様々な科目が初めから用意されています。新しい取引ができると、「やった!新しい科目が使える!」なんてつい喜んで科目を増やしてしまいがちですが、実はこれが大きなワナ。
もともと、試算表や決算書は何のために作るのだったでしょうか?それは「経営者や株主さん他に会社の状況を知らせて、経営や投資の判断をしてもらうため」ですよね。
新しい取引が生じるごとに新しい勘定科目を使っていれば、確かに「細かく」会社の状況を表現することはできるでしょう。が、決算書等を見る人は、まずパッとこれらの書類を見て、素早くある程度の判断をしたいと望んでいます。決して、取引の一つ一つまで知ろうとしているわけではないのです。
余計な勘定科目はかえって状況判断を誤らせてしまう、いわば「毒素」になってしまう可能性を秘めているのです。これは、デトックスの出番ですぞ!
似ている内容の取引なのに、なぜか2つ以上の勘定科目を使っていたり、年に数回しか取引がないうえにあまり重要でないものに、わざわざ勘定科目を新しく取っていたり、というのは気付かないけれど実はよくあること。これらの勘定科目はひとつにまとめたり、あまり重要でない勘定科目は廃止して、その科目が経費であるならば「雑費」に含めてしまうなど、見直しをかけてはいかがでしょう。
「でも、科目を細かくとらないと、後で管理するとき困ってしまうんです」
こんな意見もあることでしょう。そんなときは、勘定科目の明細科目である「補助科目」を使ってみましょう。
例えば「普通預金」。預金口座ごとに勘定科目をとっている場合、勘定科目を「普通預金」一本にして、そのかわり口座ごとに「普通預金」の「補助科目」をとってあげれば、決算書や試算表では「普通預金」一本で表示されますので、パッと見て「ああ、普通預金はいくらだな」と分かりますし、「この中で○○銀行はいくらあるの?」と聞かれれば「補助科目」の内訳をみればその残高が一発でわかります。
重要度や使用頻度の低い勘定科目を整理したり、決算書上で表示しなくても済むような勘定科目を補助科目などでまとめることにより、見た目もスッキリ、そのうえ相手にも会社の状況が伝わりやすい「美しい決算書」が出来るのです。
まだまだ、デトックスは続きますよ!