住宅購入の費用・税金/確定申告・住宅ローン減税

「住宅ローン減税」基礎の基礎

住宅ローン減税で税金が戻る・・・何となく分かっているようで、しかし実際はよく分からない。確定申告すると“自分”にはいくら戻ってくるのか、具体的な事例をもとに計算方法をご紹介します。

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「住宅ローン減税」って何なの?
早くも、住宅ローン減税に関するご相談が増えてきています。税制改正によって最大還付額は段階的な縮小が決まりましたが、実際に戻される減税額のうち、満額(最大控除額めいっぱい)を受け取れる人は決して多くありません。

そのため、マンションを購入後、本年にすでに入居した方、あるいは、これから年末までに入居予定の方にとって、住宅ローン減税への関心は相も変わらず高いようです。ところが、「制度自体の仕組み」や「自分が受け取れる還付額」がよく分からないという声も多く、お困りの方もいることでしょう。そこで今回、同制度の基礎知識をかみ砕いてご説明します。

“政策的”な都合で毎年変わる住宅税制


まずは、住宅ローン減税が誕生した社会的背景から見ていくことにしましょう。言うまでもなく同制度の目的はマイホーム取得を後押しすることですが、同時に、住宅関連業者への波及効果も期待した政策的な税制優遇です。住宅流通が活性化されれば、分譲マンション業者だけではなく、引越しやインテリア、さらに家電といった関連製品も販売が促進されます。景気拡大にも貢献するわけです。

しかし、平成16年度の税制改正によって、控除額は段階的な縮小となりました。最長控除期間こそ「10年間」が継続されましたが、“懐具合”(=財源)がさみしい政府にとって、これ以上の税収減は耐えられないのでしょう。完全に住宅ローン減税を廃止することは、強い反発を伴います。そのため、我々一般消費者や不動産関連業者の顔色を見つつ、折衷(せっちゅう)案に収めた格好です。

「還付」の意味を正しく理解しよう


「できることなら余分な税金は支払いたくない」——我々マイホーム取得者は、同制度を最大限に利用したいと考えますが、続いては、実際にいくら所得税が戻るのか、その計算方法をご紹介します。大原則は以下の通り。


 1)住宅ローンの名義人が1年間(1/1~12/31)に徴収された所得税額
 2)住宅ローンの年末残高に、対象年ごとの控除税率をかけた金額


上記1または2のうちどちらか少ない金額が、ご本人の還付税額となります。

 <モデルケース1>

分譲価格4000万円(税込み)の新築マンションを、頭金800万円、住宅ローン3200万円(平成17年末時点の残高は3100万円とする)組んで購入し、平成17年中に入居した。この場合、ローン名義人の所得税徴収額が20万円とすると

  1)20万円
  2)31万円(3100万円×1%)

となり、確定申告によって還付される減税額(初年分)は20万円となります。「年末ローン残高の1%」ばかりが強調されているせいか、必ず1%相当額が戻ってくると思っている方も多いようで、実際に還付された金額と“開き”があることで初めて、本来の仕組みに気付くのです。

住宅ローン減税でいう「減税」とは、本人が支払った所得税が同制度を通じて文字どおり「戻ってくる」だけで、政府が負担してくれるわけでも税務署が補てんしてくれるわけでもありません。住宅ローン減税の財源は、「自身が徴収された所得税」そのものであることを知っておいて下さい。


次ページでは、共有名義のケースを見てみましょう。

更新日:2005年09月13日

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