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ショートステイの難しさとおもしろさ

数日から1週間程度、要介護者を受け入れて、日常生活上のケアや機能訓練などを提供するショートステイ。介護のプロにこそチャレンジしてほしい職場です。

執筆者:宮下 公美子

ショートステイとは?

ショートステイとは、施設に短期間入所して介護を受けるサービスのこと。利用期間は多くの場合、数日から1週間程度。在宅で介護している家族のレスパイト(休息の確保)や、旅行、急な用事で留守にするときなどに利用されています。

ティータイム
ショートステイの利用により、介護家族はようやく自分がリラックスする時間を持つことができる
在宅介護を担う家族の中には、「ショートステイの利用によって、その間、リフレッシュできるから、何とか在宅介護を続けられる」という人も数多くいます。ショートステイは介護家族にとっての拠り所であり、非常にニーズの高いサービスです。

介護保険では、特別養護老人ホームなどの福祉施設に併設するショートステイ施設などに入所する「短期入所生活介護」と、老人保健施設や介護療養型医療施設の併設施設に入所する「短期入所療養介護」の2つがあります。また運営形態としては、単独型のショートステイもあります。

「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」は、提供しているサービスの内容が違います。「生活介護」は、日常生活のケアと簡単な機能訓練の提供。これに対し、「療養介護」は医療系施設併設がほとんどですから(単独型の療養介護は聞いたことがありません)、日常生活のケアに加え、医学的管理のもとでのケアや理学療法士などのセラピストによる機能訓練等を受けられると思います。

一方、単独型のショートステイというのは、施設に併設せず、独立運営しているショートステイ施設のこと。前述の通り、併設のショートステイというのは、特別養護老人ホームか老人保健施設、療養型医療施設と同一法人の経営ですから、社会福祉法人か医療法人でなければ運営できません。これに対し、単独型ショートステイは社会福祉法人や医療法人でなくても運営できますから、民間企業による運営のショートステイもあります。

ショートステイの人員配置は、基準上、他の施設との兼任でOKの職種がいくつかあります。このため、併設型であれば併設施設や同一法人の施設との兼任で人員を確保しやすいと思います。しかし、単独ショートステイの場合、独自に介護職をはじめ、生活相談員や看護師、栄養士などの人員を確保しなくてはなりません。多くの単独型ショートステイが、求人難のために、必要な人員を揃えるのに苦労していると聞きます。

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