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更新日:2004年04月27日

吸引事故にも損害保険適用!

2004年3月に開催された、日本ALS協会の主催の「吸引フォーラム」報告の後編。出席した厚生労働官僚への鋭い質問など、質疑応答の様子を紹介します。

□■痰吸引は医療行為じゃない、生活行為だ!■□
「人工呼吸器をつけた子の親の会」 → 厚生労働省・泉氏

 質疑応答の最後に、「人工呼吸器をつけた子の親の会」の方から、やや怒りのこもった声で、こんな発言がありました。

「こうしてずっと聞いていると、吸引は医療行為であると位置づけて、そこから一歩もでようとしない。人工呼吸器をつけていても、在宅で療養しているわけではない。暮らしているだけだ。子どもは大きくなれば、人工呼吸器をつけて学校にだって行く。

我々親は、痰の吸引の研修を受けたわけではない。見よう見まねで覚えた。難しくなんかない。医療従事者ではないし、生活行為としてやっているのだ。医療行為だ何だといっている間に、どうすればよりよく暮らしていけるかを考えるべきだ」。

静まり返った会場からは拍手が起こりました。聞いていて、その切実な思いに胸が苦しくなるほどでした。厚生労働省の泉氏は、「他の人工呼吸器患者についても、早急に対応を進めたい」と答えました。


□■フォーラムを終えて■□

 患者の切実な現実と、建前と、理想論と、従事者の不安と。
これらが頭の中でグルグルと渦を巻き、何を一番優先させるべきなのか悩みます。

私がホームヘルパーなら、気持ちでは困っている患者さんの役に立ちたい、吸引を引き受けたいとは思いながら、事故や医学的知識がないことによる不安から、引き受けることは躊躇すると思います。

研修を受けて、技術的に自信が持てたとしても……おそらく私は引き受けられない気がします。やはり理想は、医療行為は医療職がカバーできる体制が整っていくこと。そう考えながら、目の前に困っている人がいるのに引き受けられないと断る自分を、なんて冷たい介護者だとひどく嫌悪することでしょう。

こうした現場のホームヘルパーの苦しみを、厚生労働省も日本看護協会も理解してほしいと思います。そして、できれば患者のご家族にも。自己保身で断るわけではない。お互いのために、医療知識がない人間が引き受けることの不自然さ、怖さを、見過ごせないから断る、ということを理解してもらえないだろうかと思います。

誰に習ったわけでもない家族がやっているのだから難しくない、という論理は、他人であり、営利事業者であるホームヘルパーにはあてはめられないと思うのです。
それは、全く別の次元の問題だと思うのです。

私、間違っているのでしょうか……?


【投稿募集】ALS患者の痰吸引問題について、あなたのご意見をお聞かせください!


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(執筆者:宮下 公美子)

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井上 ルミ子

介護事業所の運営を中心としたコンサルタント。医療・福祉の現場経験を活かし、経営者側と職員側の両者にと…

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