人の役に立ちたいって気持ちだけで来られても……
困るのは、福祉は与えてあげるものだと思って、人の役に立ちたいという気持ちだけで来ちゃう人。介護・福祉も仕事なんだから、相手に合わせて、相手の気持ちを汲み上げる努力が必要でしょう? ところが、「こうしてあげたい」という自分の思いを押しつけちゃう人って、意外と多いんですよ。ホームヘルパーっていうのは、職場(利用者の家)に管理者がいない仕事。だから、自分自身の立場をきちんとわきまえられる人じゃないと、安心して仕事は任せられない。そういう意味での常識があるかどうかというのは、面接でじっくり見ますね。それと、今日明日の成果を競う仕事じゃないから、ゴールへ急ぐのではなく、ゆったりかまえて仕事に取り組めるかどうかも大事。あとは、何といっても聞き上手であること。高齢者っていうのは、どんなに文句の多い気難しい人も、じっくり話を聞いてあげれば時間はかかってもいい関係を築けるもの。だからヘルパーは聞き上手な人がいい。こういった点をクリアしているかどうかは、面接で話していれば自然とわかるものですよ。(訪問介護事業者)