住宅購入の費用・税金/確定申告・住宅ローン減税

09年以降 住宅ローン減税が延長される理由

今年2008年の住宅市場は、どうやら波乱の年になりそうです。住宅投資が停滞し、見通しが暗いことが関係します。こういう時こそ、住宅税制頼み。09年以降も「住宅ローン減税」が延長されることを期待しています。

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昨年12月、2008年度の税制改正大綱が発表されました。その内容を振り返ると、冒頭に「歳出削減や資産売却などを優先課題とし、国民に負担を求めない方法で財政再建する」ことが打ち出されていました。しかし、さらに読み進めると、「歳入・歳出一体改革を旗印に、消費税を中心とした税体系の抜本的改革が必要」という核心部分が登場。間接的にしろ、『増税は仕方ない』と言わんばかりの文面が連なっていました。

  『政治家の仕事は、税率を引き上げることか!』

と、言いたくなるばかりの内容ですが、それもこれも元をたどれば、危機的な財政難が影響しているのです。

さて、こうした“金欠”(きんけつ)な懐事情の中、住宅ローン減税制度は一体、どうなってしまうのでしょうか? 現行ではマイホームを取得後、今年2008年中に入居した人までが当該制度を受けられることになっています。つまり、2009年以降は住宅ローン減税制度が打ち切られる予定なのです。

しかし、翌年度の税制改正で住宅ローン減税制度は延長されると個人的には予想しています。理由は簡単。住宅投資のテコ入れに、本制度は欠かせない“カンフル剤”だからです。そこで、住宅投資が停滞しつつある中、「住宅ローン減税制度が延長される」と考える理由(私見)を、今回はご紹介したいと思います。

「住宅ローン減税」制度が日本経済を下支えしている(?)


まずは、基本ロジック(論理の筋道)からご説明します。そもそも税制改正とは、景気拡大・経済成長を促進させるための1つの施策に過ぎません。ここでいう税制改正とは、もちろん「減税」のことです。そして、数ある減税政策の中でも、特に税額控除の1つである住宅ローン減税制度はマイホーム購入者の強い味方になっています。住宅購入を後押しする起爆剤として過分に機能しているのです。

となれば、本制度が廃止されると住宅販売が腰折れする心配が出てくることは、誰もが容易に想像できるでしょう。住宅産業は裾野が広いだけに、マイホームの売れ行きが鈍ると、単に不動産会社が不振になるだけではなく、住宅設備・家電・引越し……あらゆる関連業界がダメージを被ることになります。その結果、日本の景気そのものまでが地盤沈下してしまったら、財政再建どころではなくなってしまうでしょう。それだけ、住宅ローン減税制度はマイホーム販売を下支えするバックボーンになっているのです。

ここまで説明すれば、住宅ローン減税制度を中止することのデメリットが、ご理解いただけたことと思います。こうした理由により、現行の減税制度は2009年以降も延長されることが望ましいと考えます。

では、なぜ住宅減税による“荒治療”が必要なほど、日本の住宅市場は病んでしまったのでしょうか?……続いて、次ページでは2008年の住宅市場の見通しについても触れたいと思います。



 【用語解説】<税額控除とは>

税額控除とは、一定の計算方法により税金が“直接”還付される減税方式のこと。同じ減税でも、たとえば医療費控除といった通常の控除に比べ、減税額が多くなりやすいのが特徴。こうした点が、住宅市場の活性化にも一役買っている。

更新日:2008年02月29日

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