 |
| 「住宅ローン減税」制度の延長を含めた2009年度の税制議論が本格化する |
早くも、来年度(2009年度)の税制改正に関する要望が各方面から聞こえてくるようになりました。住宅税制についての要望も例外ではなく、各団体や協会からは「住宅ローン減税」の延長を含む様々な要望書が、国土交通省などの関係各所に提出されています。
折りしも、8月1日には福田総理が内閣を改造し、「国民目線」=「消費者主権」による政治の実現を掲げました。「安心実現内閣」と命名された今回の改造内閣、入閣者の顔ぶれを見る限り、いわゆる「財政再建派」(=増税派)ぞろいの組閣になったというのが私、ガイドの見方です。思い起こせば今年6月、都内で主要8カ国(G8)通信社のインタビューに応じ、福田総理が消費税について以下のようなコメントをしました。
「日本は世界有数の高齢化社会だ。その国が5%でやっている。だから、これだけ財政赤字を背負っている。その辺のところを決断しないといけない。大事な時期だ」と……。
この発言、
「消費税率の引き上げは、やむなし」とも取れる内容です。今思えば、増税に向けた“地ならし”だったのかもしれません。まもなく本格的な税制改正議論がスタートします。住宅ローン減税の取り扱いはどうなるのでしょうか?……様々な情報を集約し、今回は当該減税制度延長の「現実性」を検証してみたいと思います。
8割超の人が「延長」または「拡大・延長」を望む
(社)住宅生産団体連合会が今年7月、住宅展示場の来場者(有効回答者2923人)に対し、住宅ローン減税制度の期限切れに関する意識調査を実施、その結果を発表しました。それによると、82.9%の方が同制度の「延長」あるいは「拡大・延長」を望んでおり(下グラフ参照)、改めて、マイホーム取得を検討している人々の住宅ローン減税に対する期待の高さが伺えました。
住宅ローン減税の期限切れについて、どう考えますか?
(出所) (社)住宅生産団体連合会さらに、同アンケートでは住宅ローン減税制度が予定通り2008年で廃止された場合の対応についても調査しており、以下のような回答(重複回答)が寄せられています。
・資金計画の見直しをする : 34.4%
・建築時期を再検討する : 19.1%
・中止を含めて建築計画を見直す : 15.0%
・家具や家電製品の購入を控える : 8.0%
住宅展示場(=注文住宅)への来場客がアンケートの回答者となっているため、マンションの購入検討者には必ずしも当てはまらない答えが一部含まれます。しかし、「当該減税制度の廃止は住宅取得の足かせ要因になる」との認識は共通しており、国民目線での改革を標榜(ひょうぼう)する福田・新内閣にとっては、こうした“民意”を無視するわけにはいかないでしょう。