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更新日:2004年10月19日

賃金データから考える転職(1) 生涯賃金は目減り傾向に

新卒で就職して定年まで働き続けた場合の収入総額。大卒でも3億円前後というところですが、過去のデータと比較すると、驚くべき結果に。

企業規模計では、高卒で2億2224万円、高専・短大卒で2億3335万円、大卒で2億9172万円といったところ。高卒で46年間、大卒で42年間働きづめで積み上げた結果がこれです。

学歴による差よりも、もっと大きな格差となって現れるのは企業規模による格差です。大卒男子の場合、従業員1000人以上の企業が3億2755万円であるのに対して、同100~999人規模の企業が2億8160万円、同10~99人規模の企業では2億3029万円となっています。単純にいえば、大企業と小企業とでは生涯賃金に1億円近い差がつくことになります。

同じく高卒の場合には、従業員1000人以上の企業が2億7438万円、100~999人規模の企業が2億1466万円、10~99人規模の企業が1億8452万円と、こちらも約9000万円の格差が生じています。仕事本位での会社選びがいわれますが、建前だけでは納得できない人も少なくないのではないでしょうか。

なお、女子労働者については、企業規模計の学歴別生涯賃金をグラフ化しました。実数は、高卒1億4098万円、高専・短大卒1億8200万円、大卒2億4138万円となります。




86年との比較では実質的に目減りしている

前記のデータは、65歳定年を前提として計算したものですが、以前、86年のデータをもとに60歳定年で計算した男子労働者の生涯賃金を計算したことがありましたので、改めて前記の生涯賃金額から60~64歳で得られる収入をマイナスして、両者を比較してみました。

86年と03年の生涯賃金比較(男子労働者)

(単位:万円)
学歴・企業規模区分86年03年差額
高卒(1000人以上)21828249163088
高卒(100~999人)1977014916△ 321
高卒(10~99人)1734716561△1107
大卒(1000人以上)3142728525△2902
大卒(100~999人)22642242761634
大卒(10~99人)2066119743△ 918


この表から見てとれる通り、過去17年の間に、従業員1000人以上の企業に勤める高卒者と、従業員100~999人の企業に勤める大卒者については賃金水準が上がリましたが、それ以外は下がってしまっています。とくに、従業員1000人以上の企業に勤務する大卒者の賃金水準は、生涯賃金に換算して2900万円も目減りしてしまいました。

バブル経済崩壊以降の、低成長時代に合わせて、賃金の上昇も抑えられてきましたが、データで見る限り、賃金水準は低下しているといってようさそうです。

(執筆者:高野 秀敏)

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小松 俊明

ヘッドハンターとして、グローバル企業の管理職採用に携わる。ビジネスマンの働き方、キャリアや転職、自己…

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